四半期ごとに大幅な損失を計上していることから、配車サービス大手のUberのビジネスモデルは明らかに機能していないと言える。同社は黒字化する前に抜本的な改革を行う必要がある。同社が最も手こずっている明らかな難題は自動運転車だ。
運転手が要らなくなることはメリットが大きいが、技術的に大きな難題でもある。しかし自動運転車開発企業のWaymoが、どうやらその難題を解決しつつあるようで、公道を1000万マイル(1600万キロ)走ったことを発表した。仮にサービスが実現するとしたら、かつてはGoogleの自動運転車プロジェクトだった同社はサービスにいくら請求することになるのだろうか。その答えは「無料」になるかもしれない。
今月、Waymoの最高経営責任者(CEO)であるJohn Krafcik氏に取材した際、同氏にWaymoのサービスがいくらで使用できるようになると予想しているのか尋ねてみた。同氏は最初、Waymoの自動運転車への乗車はUberやLyftのサービスと「同等」の価格になるだろうと答えた。しかしそれ以上に興味深かったのは、同氏が説明した、新しい乗車料の支払い方法になり得る考え方だった。
「企業が『こんにちは、お客さまをショッピングモールやこちらの目的地、ホテルへお連れします。Waymoの代金は当社が支払います』と利用客に述べる。これはWaymoにとってとても興味深いビジネスの将来像かもしれない」とKrafcik氏は述べた。
事業体が目的地に自分の会社を選ぶよう動機付けするという考えは、検索結果に表示される広告を想起させてしまうかもしれない。Krafcik氏もその点を分かっていて、「当社はGoogleの関連会社で、Googleの検索モデルとは類似性がある。Waymoにとっては、これが類似性の表れの最たるものだ。当社は買い物客を連れて来て欲しい業者と連携することができ、支払いをする必要がない方法で買い物客を目的地まで連れて行くことができる」と同氏は述べる。
とにかくショッピングモールへ行きたいという場合は、Krafcik氏の考えは便利に聞こえるかもしれない。しかし、あるレストランに行こうと思っているところに、急に別のレストランが自分の店で食事するなら無料で連れて行くと申し出たら、それによって「今晩はどこで食事しようか」というとても疲れる話し合いが長引くことになるかもしれない。
費用については置いておくとしても、Krafcik氏はWaymoが有人配車サービスに勝ると確信しており、その理由は「一貫性」という一言に要約される。「どの運転もまったく同じだ」と、Krafcik氏は述べた。そして現在のところ、どの車もまったく同じだ。Waymoの全車両はChrysler Pacificaのミニバンで、清潔で快適な内装に、チャイルドシートのようなうれしい装備も付いている。もちろん、最も魅力的な乗車というわけではないだろうが、それでも私が前回空港に行くのに利用したLyftの乗車には確実に勝るだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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