UPDATE Bill Gates氏とともにMicrosoftを創設した起業家で、投資家、慈善家でもあるPaul Allen氏が死去した。
Allen氏は米国時間10月15日、65歳で亡くなったことを、同氏が経営していた投資会社Vulcanが同日に認めた。死因は非ホジキンリンパ腫の合併症だという。
Allen氏は2009年、非ホジキンリンパ腫と診断された。2018年10月に入って、非ホジキンリンパ腫が再発したことを自身のウェブサイトで明かしたが、この病気と積極的に闘うつもりであり、楽観的な見通しを持っているとしていた。
Allen氏はそのとき、「私は家族や友人からのサポートに非常に感謝している。過去にチームやより広範なコミュニティーのあらゆる人からサポートを受けたことにも感謝している。闘病生活が始まった今、私はそのサポートを頼りにしている」と綴っていた。
Gates氏は声明の中で、「最も古くて、最も大切な友人の1人が亡くなった悲しみに打ちひしがれている」と述べた。
Allen氏は1975年、Gates氏と共同でMicrosoftを設立したが、Gates氏とのパートナーシップは1969年に始まった。この年、両氏が通っていたシアトルの私立高校で、Allen氏は年下のGates氏と友達になり、コンピュータ室で一緒に過ごすようになった。両氏は学校のテレタイプ端末を通して、タイムシェアリングコンピュータシステムでプログラミング技術を磨いた。
Allen氏は1982年、ホジキン病と診断された後にMicrosoftを去ったが、数カ月の放射線治療を経て、完全に回復した。
Microsoftが1986年に上場を果たしたことで、Allen氏は世界で最も裕福な人間の1人になった。同氏はその富を使って、NBAのポートランド・トレイルブレイザーズ、NFLのシアトル・シーホークスを買収した。1998年には、Charter Communicationsの経営権を行使できるだけの株式を買収した。現在、Charter Communicationsは米国で第2位のケーブルテレビプロバイダーとなっている。さらに、同氏は新興技術に投資して慈善活動に寄付するため、Vulcanを設立した。
Allen氏死去の知らせを受けて、多くの人が即座にコメントを出した。
Microsoftの元最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏はAllen氏についてツイートし、「本当に素晴らしくて、聡明で、人々にインスピレーションを与える人物だった。最高の友人でもあった。彼が亡くなったことを寂しく思う」とした。Microsoftの現CEOであるSatya Nadella氏は声明文の中で、「われわれの会社、業界、コミュニティーに対する(Allen氏の)貢献は、なくてはならないものだった」とたたえ、「ご冥福をお祈りする」と結んだ。
AppleのCEO、Tim Cook氏はIT業界が「先駆者を失った」とツイートした。
Our industry has lost a pioneer and our world has lost a force for good. We send our deepest condolences to Paul’s friends, the Allen family and everyone at Microsoft.
— Tim Cook (@tim_cook) 2018年10月15日
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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