Magic Leapが米国時間10月10日、同社初の開発者会議「L.E.A.P.Conference」を開催した。拡張現実(AR)の世界を創造する方法を見出してもらう(または創造することに関心を持ってもらう)べく、芸術家や開発者を鼓舞することに重点を置く内容だった。
これまで米国の一部の都市でしか提供されていなかった同社のARヘッドセット「Magic Leap One」の開発者版(Creator Edition)を米国全土に出荷開始したことが、あわせて発表された。価格はこれまでと同じ2295ドル(約25万7000円)と高額だが、月々96ドルからの2年間の分割払いを利用すれば、開発者も手が出しやすいかもしれない。
度付きレンズも提供されている。しかし筆者のように強い近視だと度付きレンズが合わない場合もあるので、注文時に確認した方がよい。度付きレンズが合わない場合は、コンタクトレンズを使うことになる。
Magic Leap Oneは、スタンドアロン型のARヘッドセットとして現時点で優れた評価を受けているが、まだ初期段階の技術であり、量産市場向け製品というよりは実験的ツールに近い。
Magic Leap Oneのアプリはまだあまり充実していないが、ゲームやエクスペリエンスが少しずつ追加されている。Magic Leapは10日、「Magic Leap World」アプリストアで扱う新しいゲームを発表した。「Angry Birds: First Person Slingshot」「Wayfair Spaces」(家具の配置を検討できるショッピングアプリ)のほか、WETA Workshopが開発したスチームパンクのシューティングゲーム「Dr. Grordbort's Invaders」の正式版(筆者は8月に短時間だけこれを試した)、Sennheiserの実験的なオーディオアプリなどである。
今後提供される予定のその他のアプリも紹介された。Insomniac Gamesの「Seedling」は、外来植物を育てるAR園芸ゲームのようだ。ILMxLabの「Star Wars: Project Porg」は、12月に提供される予定である。またMagic Leapは、ARによってコミュニケーションと親近感を達成するための方法を調査するように設計されたAIアバターのプロトタイプ「MICA」を発表した。
Magic Leapのカンファレンスでは、今後数カ月間の同ヘッドセットの開発プランも示された。例えば、6自由度のコントローラ2基のサポート(現状は1基しかサポートしていない)と、目の動きを追跡して虹彩でロックを解除する端末上の生体認証機能を、2019年初頭までにサポートするという。AT&Tの最高経営責任者(CEO)John Donovan氏もカンファレンスに出席し、5GにおけるARの可能性を大いに強調して、Magic Leapを初代「iPhone」になぞらえた。
AT&Tは、フロリダ州にあるMagic Leap本社において、高速無線ブロードバンドに関する将来のプロジェクトに着手するための5Gテストゾーンを構築している。Magic LeapのCEOであるRony Abovitz氏によると、ゆくゆくは都市全体をつなぎ、IoTを駆使しながら仮想的なモノと実際のモノが相互に作用する手段を創造する「Magicverse」を構築できるようにする計画だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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