Appleは、心疾患の診断に使われる心電図を一般の消費者が自分でとれるようにした、最初の企業となった。
同社は米国時間9月12日、カリフォルニア州クパチーノの本社で開催したスペシャルイベントで、「Apple Watch Series 4」に搭載されたこの新機能を発表した。
Appleは、今回刷新されたApple Watchに電極やセンサーを加え、心臓の電気的な活動を測定して、心臓発作や脳卒中につながる恐れのある不整脈や心疾患の兆候を検出できるようにした。
Apple Watchの機能をフィットネス以外の範囲にまで押し広げて、健康管理や医療用機器のように使用できるものにしようとしていたAppleにとって、大きな一歩だ。Apple Watchのこれまでのバージョンでも、LEDの光を使用してユーザーの手首の脈拍を数えることによって、心拍数が測定可能だった。しかしその技術では、値が不正確な場合があった。
新しいApple Watch 4はそれよりもはるかに進化し、この機能は米食品医薬品局(FDA)の認可も得ている。
その動作の仕組みは次のとおり。ユーザーがデジタルクラウンに指をあてると、電流が胸に流れて心臓の電気信号が記録され、30秒ほどで心拍が正常かどうかの結果が得られる。また、心房細動などの不整脈の兆候も検出できる。情報は暗号化されてPDFとして「Apple Health」アプリに保存され、ユーザーはこの情報を主治医に共有することができる。
イベントではアメリカ心臓協会(American Heart Association:AHA)の会長で心臓専門医のIvor Benjamin博士が登壇し「Apple Watch Series 4のように、心臓に関する詳しい情報の提供を追求する製品には、大きな可能性がある」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」