Instagramでは、「momo challenge」というアカウントも多い上、ハッシュタグ「#momochallenge」やスペルミスと思われる「#momochallange」をつけた投稿は合計1万件以上投稿されている。モモアイコン写真などをまとめて動画にしていたり、DMなどを送っているところを撮影した動画もある。Instagramは動画中心なので、怖さもひとしおだ。
「インスタでフォローされて英語のDMがきた。英語がわからないからリムったら諦めたっぽい。検索したらアカウントがたくさん見つかる」というツイートもある。Instagramではフォローしていない相手にもダイレクトメッセージを送ることができるため、相手は手当たり次第に送っている可能性がある。
実はブルーホエールも、自殺のすべての原因ではない可能性が指摘されている。もともと自殺願望があった少女たちが、ブルーホエールによって背中を押された可能性があるのだ。つまり、自殺願望を持つ若者にとって、モモチャレンジの動画やメッセージなども、そのきっかけになってしまうかもしれないのだ。
現在、Instagramで「momo challenge」で検索すると、自殺関連キーワードを検索したと判定されて、「助けが必要ですか?」というサポートを求められるポップアップが表示される。このようにサービス側も対策を工夫しているが、「投稿を見る」をタップすれば自由に見ることができ、コンタクトも取れてしまう。Twitterでは検索に規制もかかっていないようだ。
「今の人生に満足していない人いませんか?いるなら一緒にモモチャレンジやりませんか」などという、モモチャレンジに便乗しているツイートも見かけた。このようなアカウントに連絡を取ってしまうと、自殺をそそのかされたり、甘い言葉で誘い出されて被害に遭ってしまったりする可能性もある。
10代はさまざまなSNSを利用しているため、自らアクセスしたり、相手からアプローチされたりする可能性がある。日頃から悩んでいたり危ういところがある子たちについては特に注意を払い、このようなものに関心を持ちやり取りをしていないか見守ってあげてほしい。相談機関の存在を伝えたり、悩みが解決できるよう手助けしていただけると幸いだ。
【編集部注:2019年3月5日】当記事でご紹介した「モモチャレンジ」自体はデマだったことが分かりました。誤解を招く内容および表現について、お詫び申し上げます。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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