キヤノンは9月5日、新型ミラーレス一眼カメラシステム「EOS R」を発表し、カメラ本体の「EOS R」とRFマウントレンズ4本、マウントアダプター3種をお披露目した。本稿では、少し時間が経ってしまったが、発表開示の展示機を中心に写真で振り返る。
これまで同社では、ミラーレス一眼として「EOS M」シリーズを展開してきたが、EOS Rは同社初のフルサイズセンサを搭載するなど、よりハイエンド志向となっている。価格は、オープンプライスなものの、キヤノンオンラインショップ価格は税別23万7500円。発売は、2018年10月下旬を予定している
フルサイズミラーレスは、ソニーが2013年に初代「α7」「α7R」を発表し、2017年「α9」と「α7RIII」、2018年に「α7III」を発表するなど着実に市場を拡大し続けている。ここで、2018年8月にニコンが「Zシリーズ」、9月にキヤノンがEOS Rを発表し、カメラメーカー2強が立て続けに参入。レンズ交換式カメラ市場のトップ3がそろう形となった。
EOS Rでは、新開発のRFマウント(EFマウントやEOS Mと互換性なし)を採用。EFマウントと同様の内径54mmの大口径マウントであり、一眼レフ機に必要なミラー構造が不要となるため、バックフォーカスを大幅に短縮化している。これにより、高画質、高倍率、小型化などレンズ設計の自由度が大幅に上がり、F1.0を切る大口径レンズも可能になるという。また、レンズと本体の通信速度を大幅に高速化した新しい通信システムを採用し、高画質化、高機能化を実現した。
EOS R本体は、有効画素数3030万画素のフルサイズCMOSセンサと最新の画像処理エンジン「DIGIC 8」を搭載。常用ISO感度は100〜40000を実現している。センサには、各画素が撮像と位相差AFを兼ねる「デュアルピクセルCMOS AF」を採用し、RFレンズの駆動制御の最適化とあわせて最速0.05秒の高速AFを実現。測距点数は5565点をほこる。また、EOSシリーズ初となるEV-6の低輝度限界を達成し、肉眼では判別しづらい暗いシーンでも高精度なピント合わせが可能だという。連写は、毎秒約8.0コマ、サーボAF時で毎秒約5.0コマとなる。
メモリカードスロットは、UHS-II対応のSDスロットを1基搭載。EVFは、369万ドットの有機ELを採用。液晶パネルは、3.15インチ約210万ドットのバリアングル液晶を搭載。また、4K動画撮影に対応したほか、同社独自の「Canon Log」を搭載。動画撮影時に、カメラ内での5軸電子手ブレ補正機能も搭載し、電子手ブレ補正とレンズ側の光学手ブレ補正を協調制御する「コンビネーションIS」を利用できる。。
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