米国時間9月5日、米上院情報問題特別調査委員会による公聴会がワシントンDCで開かれ、議員らはFacebookの最高執行責任者(COO)Sheryl Sandberg氏とTwitterの最高経営責任者(CEO)Jack Dorsey氏に対し、両社の事業運営方法を厳しく追及した(Googleの親会社AlphabetのCEOを務めるLarry Page氏も証言を求められたが、同氏は出席を拒否した)。議員らは、インターネットのトロール、偽情報、暴力を煽る活動の影響を減らすための対策についても質問した。
「あなたがたが最終的に、自らの力でこの問題を真に解決できるのか、疑わしく思っている」とMark Warner上院議員(バージニア州選出)は公聴会で述べた。
FacebookのCEOを務めるMark Zuckerberg氏がワシントンDCに赴き、Cambridge Analytica、ロシアによる選挙干渉、検閲について2日間にわたって3つの委員会の前で証言したのは5カ月前のことだ。
5日の公聴会の本気度は冒頭から明らかだった。Sandberg氏と Dorsey氏はこの日、宣誓の上で証言をしたが、4月のZuckerberg氏の時には宣誓は必要なかった。宣誓後すぐに、両氏は透明性、広告、悪質な行為を止めるために実施している取り組みなどについて、議員から矢継ぎ早に質問を浴びせられた。
Sandberg氏とDorsey氏はどちらも委員会に対して、現在、日々直面している問題への自社の対処は遅かったと認識していると証言した。これはZuckerberg氏が4月に表明した意見と同様のものだった。「この問題を突き止めるのも対処するのも遅すぎた」とSandberg氏は延べ、「これは私たちに責任がある」と明言した。
Dorsey氏は、「求められている変更は、すぐには実現できず、簡単ではないだろう」としながらも、Sandberg氏と同じく解決策を見つけると確約した。
この日は両氏の宣誓証言以外でも、ドラマが繰り広げられた。学校での銃撃事件はフェイクで、でっち上げだと主張し、こうした事件で死亡した子どもたちの親に嫌がらせをしたことで知られる陰謀論者のAlex Jones氏も、公聴会に姿を見せたのだ。テキサス州にある自らのオフィスからわざわざ足を運んだJones氏は、公聴会の部屋の外からライブストリームを行い「自分を非難するものたちに会う」ためにやってきたと持論を展開した。同氏は8月にFacebook、Twitter、Google傘下のYouTube、その他のサービスから締め出されている。
Jones氏は公聴会が行われている部屋の外で米CNETのインタビューに応じ、「彼らはこうした公聴会で私を悪者扱いし、私についてうそを並べるが、私は自分を非難する者たちと実際に顔を合わせる機会を与えられていない」としたうえで、公聴会のメンバーを「根っからのひきょう者たち」と呼んだ。
この上院の公聴会のタイトルは「外国の扇動作戦とこれらの作戦によるソーシャルメディアプラットフォームの活用」というものだった。委員会が2016年大統領選挙へのロシアの介入をまだ調査していることを考えると、納得できるタイトルだ。加えて、テクノロジ企業は、11月6日に予定されている2018年の米中間選挙に対して干渉を試みているアカウントをすでに大量に特定して停止しており、議論すべきことはたくさんあるだろう。
しかし、質疑はそうした問題だけに集中したわけではない。国会議員たちの質問は、データ収集に関する慣行から透明性レポートまで、あらゆることに及んだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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