Amazonの「Alexa Smart Home」担当ディレクターの職を辞してから4カ月を経て、Charlie Kindel氏が現場に復帰する。今度は、スマートホーム・アズ・ア・サービス・プロバイダーのControl4が舞台だ。Control4は、販売店が設置する高級スマートホームシステムを提供し、ハイエンドのオーディオ/ビジュアル機器をコネクティッドホーム分野の無数のブランドや製品(「Alexa」やスマートスピーカの「Amazon Echo」シリーズを含む)と統合する。
Microsoftで21年、Amazonで5年働き、エコシステムの構築者として定評があるKindel氏は、Control4の製品およびサービス担当シニアバイスプレジデントに就任する。
Kindel氏は米CNETの取材に対して、「仕事に戻りたいのだと自覚した」と語り、Alexa側の立場でControl4と協力した体験から自分は正しい行動をしているという確信が持てたと述べた。「Control4が開発したAlexaのスキルは驚くべき体験だ。そのスキルに、そしてそれを開発したControl4に、強い感動を覚えた」(Kindel氏)
Kindel氏は、Control4を自宅に導入した経験についても言及している。同氏は4月、Amazon退社を発表する個人ブログで、次のように述べてControl4の導入を示唆していた。「この5年間のペースがとうとうこたえてきた。とにかく一息入れる必要がある。(中略)自動車修理の計画は予定より2年遅れている。自宅の自動化システムはやり直しが必要だ(2001年の設置以来、いささか使いづらくなっている)」
Kindel氏はその後、自宅の自動化システム改良についてはControl4を検討していると筆者に語った。今になってみれば、この発言が先のことを少しばかり物語っていたのかもしれない。
Kindel氏は、すでにControl4で仕事をしているが、今はまだビジネスモデルのあれこれを学んでいるところだという。Amazonでは、AlexaのDIYスマートホームエコシステムの拡大に関与したが、販売店が設置するもっとハイエンドな住宅自動化システムのプロバイダを相手に、ブランド大使のような役目も果たすようになった。たとえば、2016年のCEDIA EXPOで基調講演を行い、聴衆として居並ぶ高級ホームテクノロジ業者に(そこにはControl4もいた)、理想的な音声コントローラとしてのAlexaの魅力を宣伝した。
Kindel氏は今も、Alexaの立ち位置について誇らしげに語るが、もっと高度なスマートホームシステムを管理するために、専門家を巻き込む価値の方に目が行ってしまうようだ。
Control4への移籍で、Kindel氏は成長の余地が大いにある企業に加わる。
Control4の最高経営責任者(CEO)を務めるMartin Plaehn氏は、「米国だけでも、われわれの客層にぴったり合う家庭が1700万世帯あると推定される」と述べている。
Control4は現在、37万世帯のユーザーベースを誇っており、そのうち6万世帯はこの1年間に契約したとPlaehn氏は述べる。さらに、同氏によると、Control4は現在、最初に株式を公開したときより多くの現金を保有しているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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