Googleのセキュリティキー「Titan Security Key」がオンラインストア「Google Store」で米国向けに発売された。他の国でも近く販売を開始するという。
50ドル(約5500円)のセットには、TitanのUSB版とBluetooth版の両方が同梱されている。Googleによると、どちらか一方のキーのみの販売は、今のところ法人顧客が対象だという。
このセキュリティキー発売の背景には、フィッシング攻撃がまん延している現状がある。情報漏えいの40%超はパスワードの紛失によるものだとするVerizonの調査結果もある。
Google Cloudの製品マネージャー、Christiaan Brand氏によると、Googleの調査では調査対象者の半数がフィッシングページにだまされたという。Google Cloudの製品管理担当ディレクター、Sam Srinivas氏は、本物のメールとフィッシング攻撃くらい区別できると思いたいところだが、実際にはそれが難しいことも多いと語る。
セキュリティキーの狙いは、パスワードの入力に加えてさらなるセキュリティ対策を施し、ユーザーの負担を取り除くことにある。
しかし、Googleでさえ、セキュリティキーは万人向けではないかもしれないと認めている。セキュリティキーは高度な水準の保護機能を追加するもので、Googleはこれを政治家や活動家など特に標的になりやすい人に推奨している。普通の人の場合、事情は異なるかもしれない。
「一般ユーザーの場合、Googleの機能は優秀で、不正行為やアカウントへのアクセスの99%超をブロックできるため、現時点ではセキュリティキーが最適とは言えないかもしれない」(Brand氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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