Mozillaは米国時間8月30日、将来のバージョンの「Firefox」でウェブトラッカーをデフォルトでブロックする計画を発表した。この新しい設定は段階的に実装されていく予定で、ページの読み込みを遅くするトラッカーのブロックにまず注力する。次に、Mozillaはクロスサイトトラッキングを排除する。その後、仮想通貨マイニングのような有害な慣習の制限に取り組む予定だ。
MozillaのNick Nguyen氏はブログ記事の中で、「一部のサイトは、コンテンツと引き換えにユーザーデータを要求し続けるだろう。しかし、今後は実際にそれをユーザーに要請しなければならなくなる。これまで自分が求められている価値の交換について何も知らなかった人々にとって、これは好ましい変化だ」と述べている。
Firefoxは、開発者向けの毎晩更新されるプレリリース版である「Firefox Nightly」で既にこれらの機能のテストを開始している。このバージョンのFirefoxには現在、ページの読み込みを遅くするトラッカーのブロック機能が含まれている。Mozillaは9月、「SHIELD Studies」を使ってこの機能をテストする予定だ。それがうまくいけば、Mozillaは「Firefox 63」より、読み込み速度の遅いトラッカーをデフォルトでブロックする。
またFirefox Nightlyは、サードパーティーのクッキーを使ってのクロスサイトトラッキングを既にブロックしており、この機能についてもSHIELD Studiesを実施する予定だ。Mozillaはこの設定を「Firefox 65」に搭載することを目指している。
Mozillaによると、将来のバージョンのFirefoxでは、ユーザーを特定するような技術やバックグラウンドでの仮想通貨マイニングなど、「個人を特定可能なユーザー情報をこっそり収集したり、ユーザー体験の質を下げたりするユーザーを欺くような慣行」がデフォルトでブロックされるようになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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