契約リスク判定サービス「AI-CONレビュー」をはじめとしたリーガルサービスを開発・運営するGVA TECHは9月3日、DBJキャピタルおよび、西武しんきんキャピタルから約1億8000万円の資金調達を実施したと発表。これと同時に、AIを活用した契約書自動作成サービス「AI-CONドラフト」のベータ版を公開した。
AI-CONドラフトは、「弁護士がユーザー回答から条文を導き出すノウハウ」をAIに学習させることにより、契約条件に関する簡単な質問に20問程度回答するだけで、利用者の条件に応じた最適な契約書テンプレートを自動生成してくれるサービス。スタートアップやフリーランスの利用を想定して、利用頻度の高い全17種類の契約書テンプレートを無料で提供する。
同サービスは現在、対象契約書を秘密保持契約書のみとしているが、9月中旬にはシステム開発契約・保守契約、アドバイザリー・コンサルティング契約、コンテンツ制作契約などの業務委託契約全般に対応。2018年内には、販売代理店契約書、売買契約書など約20種類の契約書に対応する予定だという。
昨今、事業のグローバル化や複雑化が進む企業活動において、経営基盤である法務への重要性は年々高まってるが、その一方で、大手企業にも関わらず法務専門部署を設置していない企業は全体の約3割にのぼると同社では指摘する。
また、中小企業の多くは企業間での契約を交わす際に、弁護士に依頼するなどして時間とコストをかけて確認を行うか、十分な確認をせずに契約締結を行っていると説明。中には、契約書に潜むリスクを見落とし、法務上不利な立場でトラブルに発展するケースも存在するなど、ビジネスにおいて契約締結にかかる手間が、意思決定のスピードや平等性を妨げる大きな原因になっているという。
同社がビジネスにおける法務格差をなくすべく、4月にリリースしたAI契約書レビューサービスのAI-CON レビューは、登録者数が約1000社を突破しているという。今回ベータ版を公開したAI-CONドラフトを含め、2019年春頃にはAI-CONシリーズ全体での登録者数5000社を目指す。
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