音楽の作り方は、人や状況によって千差万別だ。たとえば、コード進行やリズムパターンから音楽を組み立てていくアプローチもあれば、詞に曲を付ける「詞先」、曲に詞を付ける「曲先」という方法もある。いずれにしろ作曲という行為は、無から秩序だったものを生み出す人間だからこそ可能な作業だろう。
しかし、Googleは機械学習(マシンラーニング)研究プロジェクト「Project Magenta」で、コンピュータによる作曲に取り組んでいる。そんなGoogleが、今度は詞に合うメロディを自動生成する作曲技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間7月5日に「MACHINE LEARNING TO GENERATE MUSIC FROM TEXT」(公開特許番号「US 2018/0190249 A1」)として公開された。出願日は2016年12月30日。
この特許は、入力されたテキストデータを解析してテキストの構造を調べ、その構造に適したメロディを生成する技術を説明している。つまり、「詞先」作曲システムの構成要素を特許出願したものだ。
メロディの生成には機械学習を使うとしているが、具体的な技術には触れていない。単に、このシステムではメロディは機械学習で作る、という情報だけが記載されている。
影響の及ぶ範囲が広いので、このまま特許が登録されるかどうか定かでないが、機械学習の応用で作曲システムを開発する場合には注意を要する特許になる可能性がある。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」