ハードウェアのスペックを見る分には大したことはないかもしれないが、実際に使ってみると、Surface Goはちょっとした魅力が詰まっていると感じる。ニューヨーク市内のコーヒーショップに長居して書き仕事をすることが多いが、出先で使うには理想的なサイズだった。キーボードはちょうどよい大きさで、システム性能も「Googleドキュメント」など筆者がよく使うオンラインツールを実行するには十分だった。
Surface Goは、デザインと機能性の理想的なバランスを実現しているように思われる。使い勝手のいいキックスタンド、クラス最高水準のキーボードカバー、申し分ないスタイラスなど、Surfaceの操作性のいいところはすべて受け継いでいる。それらを少しだけ小型化したということだ。USB-Cポートが追加されて、未来への一歩(今さらという声もあるだろう)も踏み出している。自分が持っているUSB-Cタイプの電源からも給電できるし、マグネットで着脱できるSurface独自の付属電源コネクタも使える。
ただし、Surfaceの最大の問題点2つは、未だに解決されていない。まず、スクリーン周囲のベゼルの幅が驚くほど太い。他のPCメーカーが次々と幅の細いベゼルのデザインを採用しているだけに、よけいに目立つ。そして、もっと重要なことに、ノートPCに代わる選択肢と考えた場合、タブレット本体とキーボード、キックスタンドというデザインは、膝の上では使いにくい。
Microsoftは、素晴らしいキーボードカバーの理想的な小型版を作り上げた。Surfaceエコシステムのなかで最も素晴らしい要素だと筆者は一貫して考えているが、どういうわけか、キーボードカバーは依然として購入価格には含まれない。大型のSurface Proモデル用のキーボードカバーと同じく別途購入しなければならず、米国の場合、シンプルなブラックが99ドル、カラーバージョンは129ドルもする。
スタイラスのSurfaceペンも99ドルで、Surface Pro用とまったく同じだ。以前のSurfaceシリーズのSurfaceペンを持っているのであれば、Bluetoothでペアリングするだけで、そのまま流用できる。他のSurfaceシステム同様、マグネットを内蔵しているので、本体の側面にくっつけておくことも可能だ。
今回の小型Surfaceは、ノートPCに近いSurface Proを受け継ぎ、それをほぼiPadと同じサイズにまで縮めている。Windows 10が動き(SモードのWindows 10から無料アップグレードした場合)、ローエンドとはいえIntelのCPUを搭載しているので、少なくとも、さんざん酷評された初代の「Surface RT」より理にかなっていると言えるだろう。Surface RTは、ArmのCPUと、機能制限が多く今では覚えている人すら少ない「Windows RT」OSを採用していた。
必要なことは何でも、「Chromebook」や、「Lenovo Flex 11 Chromebook」のようなローエンドWindowsノートPCで済んでしまうユーザーであれば、Surface Goは追加の投資として妥当だろう。ハイエンドのデザインと、2in1ハイブリッドの柔軟性が手に入り、便利なアクセサリも充実している。
米CNETによるベンチマークテストは現在も継続中だが、現段階で言うと、Surface GoはPentiumを採用した同等クラスのノートPCよりやや速く、Intel「Core i3」搭載のベーシックなノートPCには及ばなかった。日常業務での使用を想定したバッテリ持続時間は約6時間で、メディア再生時のバッテリ持続時間はまだテスト中だ。
Surface Goは十分に気に入っているが、だからこそ、必需品と言えるキーボードが本体価格の25%(またはそれ以上)もするという事実には、やはり納得がいかない。だがその点を除けば、バッグに放り込んでエンターテインメントやソーシャルメディア、簡単な業務に使うローパワーPCとしては、買いだと筆者は考える。基本価格にキーボードカバーが含まれれば、さらに言うことなしだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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