ヤフーは7月11日、料理動画レシピサービス「kurashiru(クラシル)」を運営するdelyを連結子会社化したことを発表した。delyにはヤフーの子会社であるYJキャピタルのファンドが2016年より出資しており15.94%の株式を保有していた。約93億円で新たに29.64%の株式を取得し、持ち株比率を45.58%に引き上げた。
dely広報担当者は「ヤフーからは今後も独立経営を望まれており、delyは引き続きIPOを目指す」としている。なお、ヤフーから取締役が2名派遣されるが、社長は引き続きdely代表取締役の堀江裕介氏が務める。
2016年2月にサービスを開始したクラシルは、約2年間で1万8000本のレシピ動画、290万人のSNSフォロワー、1200万のアプリダウンロードを有するまでに成長しており、20代から40代の女性を中心に利用されているという。delyの2017年10月期の売上高は2億8900万円、営業損失は30億6700万円、純損失は30億7100万円。
今回の資本参加により、ヤフーとdelyは中長期に渡ってクラシルを中心に双方のシナジー創出を実現するため、食やレシピに関わるさまざまな領域において戦略的パートナーシップを構築するとしている。
delyは、ヤフーが持つメディア・コマース事業などのリソースを活用できるようになる。具体的には、ヤフーのメディア・コマース関連サービスの利用者が、クラシルのコンテンツを利用しやすくなる取り組みを進め、ヤフーのユーザー体験の向上を図るとともにdelyのさらなる収益強化の実現を目指すとしている。
取得価額については、今後のdelyの事業におけるユーザー数増加を起因とした成長と、両社の推進する食やレシピに関するさまざまな領域における事業が計画に沿って展開する価値を含めて算出したとしている。
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