太平洋ゴミベルトの問題が深刻化し、シアトルから欧州連合(EU)に至るまでのあらゆる場所でプラスチックの使用が制限されるようになっている。グローバルに展開するコーヒーチェーンのStarbucksも流れに対応しようとしている。
Starbucksは米国時間7月9日、プラスチックストローの使用を2020年までに段階的に廃止すると発表した。2万8000を超える直営店舗およびライセンス店舗が対象になる。
だからといってカップの側面に直接口を付けながらコーヒーを飲むことにはならない。代わりに、プラスチックの代替品から作られた新しいストローや、ストローを使わないふたが提供される。
Starbucksは、この決定により毎年10億本以上のプラスチックストローを削減できると期待している。この計画で重要な役割を果たすのがストローを使わないふただ。乳児が使うベビーマグのようにも見えるこのふたは、すでに8000にも及ぶ米国とカナダの店舗で一部のドリンクに使われている。
エンジニアのEmily Alexander氏が率いるStarbucksの研究開発チームが、新しいふたの開発にとりかかったのは2016年。最終的なデザインにたどり着くまで10週間かけて、実験とテストを繰り返した。
新しいふたは依然としてプラスチック製だが、リサイクルが可能だ。同社のパッケージングソーシング担当ディレクターChris Milne氏は 「ストローはリサイクルできないが、ふたはリサイクル可能なので、この決定はより持続可能で、社会的な責任を果たしやすいと感じている」と述べる。
同社はより大きなサステイナビリティ計画を描いており、プラスチックストローの廃止はその第一段階にあたる。Starbucksは完全にリサイクルできる、堆肥化可能なカップの開発にも取り組んでいる。
フラペチーノ好きは、シャーベット状の飲み物を(ベビーマグのような)独特の形状の飲み口から吸うことを心配する必要はない。Starbucksは、発酵した植物のでんぷんから得られる素材から作られたプラスチックまたは堆肥化可能な紙製のストローを提供する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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