決算資料。自分の仕事には直接関係ない、と思って見ていない人もいるだろうが、単純に「見方が分からない」から見ていない、という人が多いのではないか。何をどう見ればいいのか分からない、どう重要なのか分からない、でも「決算資料を読めるようになりたい」という人に、すぐに実践できる決算資料の読み方を教えてくれるのが本書だ。
本書では、著者がどのように決算資料を読んでいるのか、その過程を丁寧に追って解説している。目に付きやすい数字を見るだけでなく、そこから読み取れる企業の戦略や変化などを知ることにより、「あのニュースで見たことがここに表れるのか」と、点と点が結ばれて線になって理解できていく。
そうなると、「ではこれは?」と決算資料の中の情報に次々興味がわいてきて、面白くなってくる。取りあげられているのが、誰でも知っている有名企業だから、ニュースと結びつけられて、とりわけ理解しやすいのかもしれないが、一度読み方が分かれば、別の企業の決算資料も読みやすくなる。
自分のいる会社や関係のある会社の決算資料を読んでいくと、日々のビジネスに直接役立つであろうし、転職を考えることになるかもしれない。それはともかく、本書は非常に読みやすく書かれているので、決算資料に親しむきっかけとしてちょうど良い。
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