現代社会は多数の人の営みが複雑に絡み合っていて、特に都市部では膨大な人の活動を円滑に進めるため時間厳守が重視される。もちろん、遅刻は他者の時間を奪うのでしないに越したことはないものの、程度問題であり、10分くらいの誤差なら大目に見てもよいのではないだろうか。
そんな1分1秒を争う生活に疑問を投げかけるようなガジェットが、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」に登場した。時刻を15分単位でしか示さない腕時計「Order」である。
Orderは、腕時計なのだが、長針や短針、ましてや秒針といった針がついていない。時刻は、フェイスに設けられたミシン目のような点線と、ケース上部に5つある点との組み合わせで示され、15分刻みで読み取るデザイン。駅名をシンプルな円のグラフィックで表現するニューヨークの地下鉄に着想を得て、円盤状のデザインにしたという。
このフェイスが回転し時を刻む。フェイス側の点線が時、ケース側の点が分を意味する。たとえば、フェイス側の3つの点で構成された点線が、ケース側の左から2つ目の点に重なると、3時15分と読み取れる。一番左にある点の位置だと、3時ちょうどという意味だ。つまり、一般的な腕時計と違い、約15分という大枠でしか時刻を把握できない。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間7月6日まで。記事執筆時点(日本時間7月2日12時30分)でキャンペーン期間は3日残っているが、すでに目標金額30万香港ドル(約424万円)を上回る約33万香港ドル(約453万円)の資金を集めている。
Orderの紹介ビデオ(出典:Kickstarter)
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