Appleは米国時間6月26日、macOS Mojaveのパブリックプレビュー版を公開した。6月4日に開催した世界開発者会議WWDC 2018の基調講演で披露されたMac向け新ソフトウェアは、既に開発者向けにベータ版が公開されていたが、一般のユーザーも登録した上で、最新ソフトウェアに触れられるようになった。なお、iOS 12、tvOS 12については、米国時間6月25日にベータ版が公開済みだった。
macOS Mojaveは、2012年以降のMacBook Proシリーズ、2015年以降のMacBookシリーズ、2012年以降のiMacシリーズ、iMac Pro、そして2013年以降のMac Proの各モデルで試用できる。なおMac Proについては2010年モデルにMetalをサポートするビデオカードを組み合わせることで実行可能とのことだ。
今回、Appleより情報開示を受け、公開されるパブリックレビュー版のソフトウェアのファーストルックをお届けする。
macOS Mojaveで大きく変更されている点は、デスクトップやFinderなど、Macの操作を行う上での“顔”となる部分だ。
ダークモードの採用は多くの開発者に喜ばれた。切り替えるだけで、macOS搭載の標準ソフトウェアの背景色は白から黒へ変わり、画面表示がぐっと引き締まる。Appleはコンテンツの表示などでもメリットを挙げるが、最大のメリットはiMacなどの大画面ユーザーだ。
白い背景で画面いっぱいに書類などを拡げると、明るい液晶画面はまるで照明のようにユーザーを照らすことになる。まぶしいし、目にも刺激が強いと筆者は感じてきた。そのため、ダークモードが設定できるアプリを好んで使ってきた経緯もあった。OSとしてダークモードに対応したことは、Macの現在の使われ方に即したうれしい対応だった。
またデスクトップ、Dock、Finderにも気の利いた機能が用意された。筆者は極力デスクトップにファイルを置かないよう気をつけているが、1つの作業を続けていると、ついついファイルが乱雑に散らばっていく。スタックは、デスクトップ上のファイルを種類ごと、あるいはタグごとに整理する方法だ。
画像ファイル、動画ファイル、PDF文書などが重ねて配置されるため、デスクトップはすっきりする。しかし、重なったアイコンの上で左右スクロールをすると、ファイル1つずつをめくって行ける。目的のファイルを見つけたら、そのままドラッグしてファイルを移動したり、文書にドロップできる仕組みだ。これはなかなか賢い。
Dockについては、iPadでおなじみの直近使っていたアプリを3つ提案しておく仕組みが用意された。後述のiPadアプリの流入とともに、使い勝手の面で、iOSとの体験の共通化を図る1つの取り組みと言える。
Finderは長らくmacOSの重要な根底となるツールだった。このFinderには、新しいギャラリーという表示モードが追加された。このモードでは、写真の撮影情報をすべて表示したり、右下にクイックアクションのボタンが用意された。
これらのボタンを押したり、ファイルを選んでスペースキーを押して開けるクイックルックの画面から、簡単な画像編集や注釈を付けられるようになった。簡単に言えば、これまでプレビューアプリで行ってきた作業の大半を、Finderとクイックルックでこなせるようになった、ということだ。
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