富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は6月12日、小学生向けに設計・開発したノートPC「LIFEBOOK LHシリーズ」2機種と、教科ドリルやプログラミングなど、全5コースからなる小学生向けオンライン学習支援サービス「FMV まなびナビ」を7月26日に販売開始すると発表した。
このほか、個人向けPC「FMVシリーズ」2シリーズ7機種も6月21日より順次販売。富士通ショッピングサイト「WEB MART」では、カスタムメイドモデル3シリーズ5機種を発売中だ。
今回メインとなるLIFEBOOK LHシリーズの「LH55/C2」「LH35/C2」のコンセプトは、“はじめての「じぶん」パソコン”だ。2020年からスタートする小学校のプログラミング教育必修化をはじめとした教育のICT化を見据え、小学生が初めて家庭で使用する自分専用のPCという位置づけだ。
FCCL 代表取締役社長の齋藤邦彰氏は「子ども専用PCは日本初」という。文教市場で66%のシェアを持つ強みを生かし、「現場に足を運び、現場観察とヒヤリングから得たたくさんのノウハウを生かした製品。子と親の双方の視点で考えた」と自信を見せた。
FCCL 執行役員の吉田慎二氏は、「親視点は、子どもの成長に期待を持ちつつも、PCを与えることへの不安がある。子ども視点は、必要なことであっても、楽しいと思わなければ使いたくない。そうした双方が満足するもの」と説明した。
いずれのモデルもOSはWindows 10 Homeで、CPUはインテル Celeron プロセッサ3865U(1.80GHz)、メモリは4Gバイト(増設不可)。Officeソフトは付属しない。市場想定価格は、LH35/C2が7万円強。ディスプレイを折り返してタブレットのように利用できるタッチパネル採用のLH55/C2が9万円強。いずれも、パソコンを使った後は片づけができるように専用の「お道具箱」が付属する。
インターネットを利用する上でのセキュリティ、本体の破損、身体の負荷を軽減する工夫もしている。本体周囲にはラバー素材の滑り止め「あんしんグリップ」を採用。また、天板全面加圧約200kgfの堅牢性試験をクリアするなど、子供が使っても簡単に壊れないように設計している。シールを貼ってもはがしやすく、後に残りにくい素材だ。
長時間使っても目が疲れにくい14型のノングレア液晶画面を搭載。ブルーライトカットにも対応するなど、健康面にも配慮した。
心配になるのがセキュリティ面だが、セキュリティソフト「マカフィー リブセーフ 3年版」を搭載。保護者が制限を設定することで有害サイトの閲覧も未然に防げる。
また、子どもが親に頼らなくても学べる工夫もしている。子供向けにわかりやすく解説したパソコン使い方ガイドやローマ字入力表を同梱する。
このほか、学年別の各教科ドリルや英会話をはじめとした多彩な学習サービス「FMV まなびナビ」(有償)を用意。タッチタイピングをゲーム感覚で学べる「タイピングコース(ふくまろタイピング)」や「学校教科コース」「オンライン英会話コース」「プログラミングコース」などがある。
これは、学校での教育環境や授業内容の変化、受験のCBT(Computer-Based Testing)化といった子供教育の変化に向けたオンラインサービスだ。各分野の企業と提携し、小学生のうちから必要な学習環境を提供する。
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