Markさんは数年前から、大学仲間の電子機器の修理を引き受けるようになった。その過程で、間違えて注文した部品や不良品以外にも、多く注文し過ぎた品や必要のなくなった部品も時々返品するようになった。
「言うまでもなく、私は返品し過ぎていた」「自分では異常だとは思わなかったが、彼らにとっては異常だったようだ」(Markさん)
Markさんは、Amazonから受け取った電子メールのスクリーンショットを米CNETに開示してくれた。cis@amazon.comのアカウントから受け取った最初のメールは、返品が多過ぎることを警告し、「ショッピング体験」を改善するうえでAmazonにできることがあれば言ってほしいという内容だった。
それから数カ月後、同じアドレスから再びメールを受け取ったが、今度は言葉づかいが厳しくなっていた。「当社は一定の割合で注文が行き届かない場合があることは想定しています。ただ、ここまで返品が多いと、お客様が当社の返品条件を理解していないと結論付けざるを得ません」「当社の返品条件にご注意ください。繰り返し違反された場合、最終的にAmazonアカウントを停止することになります」(Amazonからのメール)
それでもMarkさんは振る舞いを変えなかった。そして数週間が経った頃、Amazonは彼のアカウントを停止し、Primeの会費を一部返金したうえで、処理中の注文を取り消した。
Markさんはcis@amazon.comに、返品は合理的な範囲で行っていてポリシーには違反していない、ついてはアカウントを再開してほしいという趣旨のメールを送ったが、Amazonは拒み、アカウント停止の決定は覆せないと述べた。
そこでMarkさんは、正面対決をせずに締め出しを回避する方法を模索する道を選ぶ。しかし、これまでと違う電子メールアドレスやクレジットカードを使って新しいアカウントをいくつか開設しても、おそらく配送先住所やコンピュータのIPアドレスからAmazonに本人と突き止められて停止されてしまう。やがて、MarkさんはeBayなどのほかのサイトを利用するようになった。
まもなくして、新しいアパートに引っ越したMarkさんは、再び新しいアカウント作りを試すことにした。これまでと異なる名前、電子メール、配送先住所を登録し、VPNを使用してIPアドレスを隠したところ、再びAmazonを利用できるようになった。
その1年後には、VPNも利用せずに実名を使い、新しいアカウントを作ったが、今回も締め出されていない。小手先のテクニックを使わなくても、普通のAmazonユーザーに返り咲いたのだ。
「どれくらいの期間で許されるのかは分からないが、アカウント停止は永遠ではない」(Markさん)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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