iMac 20周年、販売好調の「iPhone X」--今週のAppleニュース一気読み

 5月1日〜5月7日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。Appleは1998年5月6日、現在も続くオールインワンPCの「iMac」を発表した。同社の四半期決算発表の場で、Steve Jobs氏が突如披露した一体型PCは、当時から現在に至るまで、PC市場における1つのスタンダードなデザインを作り上げた。

 Appleはそもそも、初代Macintoshを一体型PCとしてリリースし、爆発的なヒットを記録した。しかしその後の低迷でJobs氏はAppleを離れることになった。再びJobs氏がAppleに戻ってきて発表したのがこのiMacだ。窮地に陥っていたAppleを救っただけでなく、コンピュータにデザインと身近さをもたらし、ライフスタイルの核として再定義をした。

iMacを発表するSteve Jobs氏
iMacは1998年、Steve Jobs氏によって発表された。
提供:Apple

 その後、2001年のiPod、2007年のiPhone、2010年のiPadと「i」を冠する製品はすべて大ヒットと業界の製品の姿を設定することに成功したことはご存じの通りだ。iMacはブラウン管のモニタとコンピュータを一体型とし、フロッピーディスクなどのレガシーなインターフェースを排除した。Macintosh以来、クリーム色のような筐体が一般的だったコンピュータに、透明感あるプラスチックとカラフルな色をあしらうことで、まったく異なるイメージを見せた。

 iMacのカラーにはさまざまなバリエーションが誕生するが、当初の青いカラーについて、Jony Ive氏から「ボンダイブルー」という色を聞き出して世界で初めて世に伝えたのは、日本のジャーナリスト、林信行氏だった。

 iMacはAppleの「i」製品群の中でも最もその形を変えた製品と言えるだろう。前述の通り初代の一体型Macとして登場してから、あっと驚く変化を遂げた。

 ディスプレイがCTRモニタから液晶モニタへと変わったことを強くアピールするように、大福のような本体から銀色のフレームが伸び、その先に薄い液晶ディスプレイが備わる、スタンドランプのような姿へと変貌したのだ。

 筆者もこのデザインのiMacを使っていたことがあったが、集中して作業をするときには少しディスプレイを近づけ、ビデオやゲームなどを楽しむ際には少しディスプレイを後ろに下げるといった変化を楽しむことができ、再びこのデザインで復活させて欲しいほど気に入っていた。

 その後、現在のような、スタンドの上にディスプレイと本体が一体型となったデザインへと進化し、白いポリカーボネイトのボディからアルミニウムへと素材を変化させながら、次々と薄さを極めて現在の姿となった。まだ白くて分厚い頃は、「iPodをスタンドに立てたような立ち姿」のイメージだったそうだが、薄くなりすぎて「アルミ板が宙に浮いている」ような雰囲気になった。

 現在のiMacは21.5インチに加え27インチのディスプレイを備え、それぞれ4K、5Kの解像度となり、同じ品質のディスプレイと本体を購入するなら、むしろiMacを購入したくなるような、絶妙な価格設定となった。加えて、27インチモデルにはプロセッサやグラフィックスなどを強化したiMac Proが登場した。

 iPhone、iPadと同様に、iMacは現在の形でかなり完成され、シンプルを極めたデザインであると誰もが認めるだろう。このデザインを変化させるとしたら、どのようになるだろうか。

「iMac」が20周年、ジョブズ氏による発表の動画をクック氏がツイート(5/7)

Appleの2018年第2四半期決算

 Appleは米国時間5月1日、2018年第2四半期決算(1〜3月)を発表した。その前週までiPhone Xの販売不振が伝えられてきたが、その不安を払拭する決算となった。

 売上高は611億ドルで1株あたりの利益は2.73ドルとなった。この数字は前年同期比30%増となり、その原動力となったのがiPhoneとサービス部門、その他の製品部門だった。

 iPhoneは5221万台を売り上げ、前年同期比3%増だったが、売上高は13%増となり、前年に比べて平均販売価格の顕著な上昇が見られた。前期ほどではないが、価格の高いiPhone Xの販売によって少ない台数で多くの売上を得られたということだ。

 また、注目はサービス部門とその他の製品の部門だ。すでに米国の大企業の指標であるFortune 500で80位の売上規模に達しているサービス部門は引き続き強力な成長を遂げ、売上高は91億9000万ドルで前年同期比31%増となった。また購読者数は2億7000万人と発表されている。

 加えてその他の製品のうち、Apple Watch、AirPodsなどのウェアラブルデバイスは39億5000万ドルで、サービス部門よりも成長率が高く、前年同期比38%増となった。いずれも、好調なiPhoneの販売に付随して成長しているカテゴリであるが、スマートフォンの世界的な低成長時代を迎える中で、AppleがiPhone依存を脱却する取り組みをいかに成功させるかが注目となる。

アップルの第2四半期、「iPhone X」販売好調で予想上回る(5/2)

頼れる存在とは言えない--成長が必要なSiri

 AppleのSiriは2011年にiPhone 4Sから搭載される最も古株であるが、伝えられているとおり、社内の開発リソースやインフラの問題から開発が停滞気味で、AmazonやGoogleと比較して『頼れる存在』との評価を得ていないようだ。

 Stone Templeの調査によると、最も多くの回答を試みたのはGoogleアシスタントで、Google Homeよりもスマートフォンのほうが成績が良かったという。2位に入ったのはMicrosoftのCortana、Alexaが3位という結果で、最も成績が悪かったのがAppleのSiriだった。

「Googleアシスタント」、賢さで2年連続の首位に(5/1)

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