NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は、携帯電話番号だけでメッセージをやりとりできるSMS(ショートメッセージサービス)の機能を進化させた新サービス「+メッセージ(プラスメッセージ)」を5月9日から提供することを発表した。5月以降に発売するAndroidスマートフォンにプリインストールされ、発売済みのiOS/Android端末についてはアプリのダウンロードやバージョンアップによって提供する。
同サービスは、携帯電話事業者の業界団体であるGSMAで世界的に標準化されているメッセージサービス規格RCS(Rich Communication Services)に準拠しており、3社のスマートフォンやタブレットで利用できる。なお、メッセージの送受信にはパケット通信料が発生する。
従来のSMSでも、他社の携帯電話番号宛てに最大全角70文字のテキストと絵文字を送受信できたが、+メッセージのアプリでは携帯3社の利用者間であれば、文字数(最大2730文字)を気にすることなく携帯電話番号宛てにチャット形式でメッセージや写真、動画を送受信できるようになる。また、無料の専用スタンプを当初は500点用意するほか、複数人で同時にメッセージを送りあえるグループメッセージ機能も備える。既読機能も備えるが、オンオフも設定できる。
これまでも携帯3社は、SMSの相互接続や、絵文字の共通化などによってメッセージサービスを拡充してきた。新たに開始する+メッセージは、格安スマホ事業などを展開するMVNO(仮想移動通信事業者)にも提供するとしており、導入希望に応じて検討を進めるという。なお、メッセージサービス「LINE」への対抗ではないかとの見方もあるが、あくまでも顧客の利便性向上のためと説明し、これを否定した。
3社は今回のメッセージサービスにとどまらず、企業から顧客への通知や各種手続きなど、今後も企業と個人間のコミュニケーションを円滑にするサービスの導入を検討し、総合的なコミュニケーションプラットフォームへ拡張する予定としている。
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