膨大な数のユーザーの個人情報が不正に使用されていたとして問題の渦中にあるFacebookが、同社のポリシーに違反したとして、さらに別のデータ分析企業を使用停止にした。
性格診断ツールを使用してユーザーの情報を収集していたとされるデータ分析企業CubeYouが、Facebookの使用を停止されたという。ツールには「非営利学術研究のため」という誤解を招く表記がなされており、情報をマーケターらに共有していたとされる。Facebookは米国時間4月8日、CNBCの報道を認める形で明らかにした。
Facebookの製品パートナーシップ担当バイスプレジデントを務めるIme Archibong氏は声明で、「CubeYouを調査する間、CubeYouによるFacebookの使用を一時的に停止している。われわれの監査を拒否する、あるいは監査を通らない場合は、Facebookの使用を禁止することになる」と述べ、Facebookがこの件に目を向けるきっかけを作ったCNBCに謝意を示した。
6日には、カナダの広告および分析企業AggregateIQを一時停止にしていると報じられた。AggregateIQはウェブサイトで、Cambridge Analyticaやその親会社であるSCLとはつながっておらず、漏えいしたとされるユーザープロフィール情報にアクセスしたことはないとしている。
Archibong氏は、ケンブリッジ大学の研究者Aleksandr Kogan氏に言及し、「また、本件とKogan氏による不正使用を受け、英情報コミッショナー事務局(ICO)と協力して、ケンブリッジ大学のPsychometrics Centreによる全般的なアプリ開発について、同校に問い合わせるつもりだ」と述べた。
FacebookはKogan氏について、性格判断アプリを通してデータを合法的に収集していたが、その情報をCambridge Analyticaに共有した点でFacebookの規約に違反したとしている。
Cambridge Analyticaは一連の声明で、同社に向けられている疑惑は正確ではなく、同社は適切に運営していたと述べている。
Facebookは、同社のサービスを利用した可能性のある企業がほかに存在するかどうかを調べるために、記録を監査中だとしている。最高執行責任者(COO)のSheryl Sandberg氏は先週、インタビューの中でBuzzFeedに対し、「Cambridge Analyticaのような企業がさらに見つかれば、公表して皆さんに知ってもらうため、ありとあらゆる手を打つ」と述べていた。
米CNETはCubeYouにコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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