新iPad(第6世代)レビュー--Apple Pencilサポートは教育市場を超えて支持される - (page 2)

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アプリによるサポート

 価格の安いiPadのApple Pencil対応は、アプリによるペンシル対応も加速させていくことになる。AppleはiOS標準のメモアプリで手描きに対応しているほか、PDFやスクリーンキャプチャへの書き込みにもペンが活用できる。

 加えて、今回の発表会で披露されたiWork製品であるPages、Numbers、Keynoteも、手描きをサポートし、文書のどこにでも自由に手描きが使えるようになった。

 中学や高校の教室などを見学すると、ノートや紙にペンで文字やイラストを描いて、それをiPadのカメラで撮影してスライドを作る風景をよく見かけた。手描きをサポートしたKeynoteなら、いちいち紙に書かなくても、直接iPadに書き込んで素早く手描きのスライドを作れる。

 また文書に書き加える注釈には「スマート注釈」機能が追加された。テキストや画像などに注釈を書き込んでから、元の文章の前後を編集して位置が変わったとしても、注釈がテキストの箇所に応じて移動してくれる機能だ。

 これにより、ドキュメントができあがる前に注釈を加えられるようになった。


コンピュータを使った学習やアウトプットを身につけよ

 iPad(第6世代)には、Appleが設計したA10 Fusionが搭載される。効率コアとパフォーマンスコアがそれぞれ2つずつ備わり、バッテリ持続と処理性能を両立するプロセッサで、iPhone 7、iPhone 7 Plusに初めて採用された。A10 Fusionの採用によって、特にグラフィックス性能がA9に比べて3割向上している。

 iPhone 7と同等の性能を発揮することから、4Kビデオ編集や拡張現実アプリを快適に動作できる。なお、2017年モデルのiPad Proには、性能向上版のA10X Fusionが採用されている。

 発表会の壇上で、教育市場における直接的な競合となっているChromebookをやり玉に挙げ、あらゆるChromebookに比べて高速である点を強調した。Appleは教室内に持ち込むコンピュータを、『単なる安価なタイプライター』にしたくないと考えているという。

 Chromebookのブラウザベースのアプリケーションでは、文書やスライドの作成はできても、ビデオや音楽、拡張現実体験などは期待できない。コンピュータを使えるようになることではなく、コンピュータを使った学習やアウトプットを身につけてもらうことを目指したい、というメッセージが隠されているのだ。


iPadでなければならない理由

 AppleはハイパフォーマンスのiPadならではの活用を教室内で進めるため、プログラミング学習のカリキュラムEveryone Can Codeに加え、Everyone Can Createを発表した。音楽、ビデオ、写真、スケッチと言った基本的な表現を学習に生かす手法を共有し、iPadでなければ実現できない教室の未来をアピールしたのだ。

 とくにビデオ編集はiMovieではなく、より手軽にビデオが作成できるClipsを前面に押し出しており、InstagramやSnapchatのストーリーズ機能のノウハウにも通じる新しいビデオ作成を、授業に取り入れる支援を行っている。

 今後、米国をはじめとする教育市場にいかに受け入れられるか、またGoogleが5割を占める教育市場を、Appleがいかに取り戻せるかに注目が集まる。同時に、iPad(第6世代)は、あらゆるiPhoneユーザーにとって魅力的なデバイスとして、教育市場以上に受け入れられ、iPadやタブレットの再浮上のきっかけをもたらすことになるだろう。

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