Facebookは広告主によるユーザーデータの不正利用を防ぐため、新たなツールの構築に取り組んでいる。このツールは広告主が電子メールアドレスなどの顧客データに基づいてFacebook上でターゲット広告を配信する前に、ユーザーの許可を既に得ていることを認証するものだという。
TechCrunchの報道によると、このツールは、Facebookの広告ターゲティング機能「カスタムオーディエンス」に組み込まれる。カスタムオーディエンスを使うと、広告主はハッシュ化された顧客データ(電子メールアドレスなど)をFacebook側にアップロードすることができる。その後、Facebookがそのデータをユーザーと照合することで、広告主が同ソーシャルネットワーク上の個人にターゲット広告を配信することが可能になる。
新しい認証ツールは広告主に対して、そのデータの使用許可を既に得ていることを誓約するよう求める。Facebookはそのデータを複数のアカウントで共有することも阻止する見通しだ。
Facebookの広報担当者のElisabeth Diana氏は、「われわれは広告主に対して、使用するデータについて同意を得るよう一貫して求めてきた。しかし、今後はそれをこれまでよりはるかに明白にして、広告主にデータの使用方法を教育していくつもりだ」と述べた。
2016年の米大統領選挙中にFacebookがロシアのトロール活動の中心地になったことで、同社は批判を受けた。さらに、3月にはデータ分析企業Cambridge AnalyticaがFacebookユーザーのデータを収集し、不正に利用した問題をめぐって騒動が巻き起こり、最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏に議会での証言を求める声が高まっている。米国議会と英国議会はいずれもZuckerberg氏に証言を要求している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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