米連邦通信委員会(FCC)は米国時間3月29日、全世界での衛星ブロードバンドサービス提供を目指すSpaceXの計画を承認した。
FCCは声明の中で、「米国で認可された衛星コンステレーションが新世代の低軌道衛星技術を用いてブロードバンドサービスを提供することが承認されたのは、今回が初となる」と述べた。「今回の承認により、FCCは米国での高速ブロードバンドの可用性と競争力の強化に向けて一歩前進した」(FCC)
SpaceXは、FCCが綿密に精査してくれたことに感謝している、と述べた。
SpaceXのプレジデントで最高執行責任者(COO)を務めるGwynne Shotwell氏は次のように述べた。「この複雑な事業に関しては、まだまだやるべきことがたくさんある。しかし、全世界を信頼性のある低価格ブロードバンドサービスに接続する次世代衛星ネットワークを構築し、特にまだインターネットに接続していない人々にリーチすることを目指すSpaceXにとって、今回の承認は重要な一歩である」
Elon Musk氏が最高経営責任者(CEO)を務める株式非公開企業のSpaceXは、4425個の小型低軌道衛星をデプロイする計画だ。同社の狙いは、インターネットにほとんど、または全く接続できない地方や遠隔地に低遅延のブロードバンドを提供すること、そして、そこそこのアクセス環境の地域で速度とサービス提供範囲を改善することである。このサービスは「Starlink」という名前で呼ばれている。
現在、多くの衛星インターネットユーザーには、少数の高高度の静止軌道衛星によってサービスが提供されているが、Starlinkはその代わりに低軌道の多数の衛星群を使って、ケーブル接続や光ファイバ接続に近い感覚の低遅延接続を提供する。
Musk氏は、Starlinkが2020年代中頃に稼働することを期待していると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」