ANAは3月、Society 5.0(超スマート社会)の実現に向けた取り組みの一つとして“ANAグループが描く瞬間移動手段”「ANA AVATAR」を打ち出した。
これを受けて3月29日、「ANA AVATAR VISION」に関わるサービス説明会を開催し、ビジョンに込めた思いをANAHD 代表取締役社長の片野坂真哉氏らが語った。
ANA AVATERは一言で言えば、ロボットや新技術を使って双方向のバーチャル体験ができるというものだ。これまでのVRと何が違うのか。「これまでのVRは、映像では見られるが一方通行。ANA AVATERは、現地でアクションができる。教育現場で実際に触ってもらったり、患者に遠隔地から接触したりでき、これまでのVRとは違う一歩進んだ技術」と説明する。
「家族で沖縄に出かけ、美ら海水族館を楽しむ。だが、お父さんは休みがとれず行けなかった。そういったときでも、東京から沖縄の水族館に家族と一緒に出かけているような体験をできる。普段釣りを楽しんでいる人が、今年はスキーでけがをして移動できない。それでも釣りがしたい。そんな時も、この羽田で釣りざおを掲げてあたかも大分の魚を釣っているかのような“あたり”や“引き”を体験し、できれば釣った魚を東京に取り寄せて食べたい。こういった夢を叶えられる。離れた場所にある流氷を見て、氷をあたかも触っているような寒さ、冷たさを指先に実感できるかもしれない」(片野坂氏)と例を挙げた。
収益化は、ログインあたりの時間による課金、コンテンツによる課金、ロボットのリースあるいは販売などを考えているという。なお、最終的に目指すANA AVATARのイメージ映像は、ウェブサイトで確認できる。
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