ANAグループと、ソフトバンクグループのSBドライブは2月25日、空港における自動運転バスの導入に向けた実証実験を開始したと発表した。両グループによる実証実験を実施するにあたり、式典とマスコミ向けの自動運転バス試乗会を開催した。
ANAは、技術革新によってより少ない労力と人数で働きやすい環境を整えたい考えで、自動運転バスの導入を通じて、空港の決められたルートを走行する定型業務の省力・省人化の実現を目指す。
2月より整備場地区で実証実験走行をスタートし、2018年~2019年にかけて、羽田空港内でサービス実証をする。さらに2020年には、羽田地区でオリンピック期間中の実証走行をする計画だ。
SBドライブ 代表取締役社長兼 CEOの佐治友基氏は、「ここに至るまでの道のりは長かった。安全第一で進めるために、車の改造内容から遠隔で監視できるしくみ、安全とはなにかなど、細かいところまで確認した。空港で自動運転の実験をするのは、その他の地域よりも難しい面がある。東京自動走行ワンストップセンター(国と東京都が運営する自動走行の公道実証実験を促進するサービス)から大きな協力を得て空港の下見をし、大田区の付き添いで細かいところまで確認した。羽田で初めて市販小型バスを改造する形で、交通規制をかけずに時速30キロまで出して実験する。これはほぼ実用化に向けた実験」と説明。
また「将来自動運転バスを活用しようとするANAと共同で取り組むこと、2020年の東京オリンピックパラリンピックへ実験を進化させてショーケースとするとともに、その後に残すレガシーにつなげていくという2点において意味がある。世界中で自動運転の開発競争が進んでいるが、ビジネス化を目指してオペレーションの確認し、エコシステムを確認する実験は世界でも珍しく、日本初のオリジナリティのあるものになるのではないか」と語った。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス