Lyftは自社の自動運転技術を全力で推し進めている。
Lyftは米国時間3月14日、北米最大の自動車部品サプライヤーMagnaと提携したことを発表した。この提携の下、両社は自動運転車システムに共同で投資し、開発と製造を進める。両社の目標は、あらゆる自動車メーカーが利用できる自動運転技術を作り出すことだ。
Lyftの最高経営責任者(CEO)のLogan Green氏はプレスリリースの中で、「Magnaと共に、われわれは自らの技術を世界中の自動車OEMと共有することで、自動運転車の導入を加速させる。これは、この革新的技術へのアクセスを民主化する全く新しいアプローチだ」と述べた。
提携の一環として、MagnaはLyftに2億ドル(約210億円)を出資する。これにより、Lyftの(株式未公開企業としての)価値は115億ドル(約1兆2200億円)から117億ドル(約1兆2400億円)に上昇する。
Lyftは自動運転分野への参入が少し遅れている。競合のUberは2年以上前から独自の自動運転車の開発に取り組んでおり、ピッツバーグに独自のテスト施設も持っている。Google、Apple、Tesla、Ford、本田技研工業、BMWなど、その他のIT大手や自動車大手も独自の自動運転車プロジェクトを開始している。
しかし、Lyftは遅れを取り戻すと決意したようだ。同社はNutonomyやFord、General Motors、Drive.ai、Waymoなど、自動運転車技術に取り組む複数の企業と既に提携済みだ。自動運転に特化した部門「Level 5」もシリコンバレーに開設している。
Magnaとの提携で、Lyftは開発を主導し、Magnaは製造に注力する。しかし、両社のチームはレベル5のハードウェア、ソフトウェア、安全性、製造のための設計に共同で取り組む予定だ。LyftとMagnaが作り出した知的財産は、両社が共有する。
今回の提携に関して規制当局の承認を得られたら、両社はレベル4の自動運転技術の開発に着手する予定だ。レベル4とは、自動車が一部の状況でドライバーの介入なしに運転できることを意味する。その後、両社は完全自動運転を意味するレベル5に進む。両社は、次期技術を披露する時期について予定を公開しなかったが、これから5年以内に市場への投入準備が整うはずだと述べた。
Green氏は14日の記者会見で、「最終的な目標は、世界最高のレベル5システムを構築して、この自動運転車技術を民主化することだ。自動運転車は、人類の歴史におけるこの次の章を開く鍵になるだろう」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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