IntelがBroadcomの買収を検討しているという。The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間3月9日に報じた。同紙によると、IntelはBroadcomとQualcommが合併した場合の勢力を懸念しているという。BroadcomがQualcommの敵対的買収に成功しそうな場合は、Broadcomに買収を提案する可能性があるとWSJは報じている。
WSJによると、Intelは2017年末からこの買収を検討しており、アドバイザーと作業を進めているという。ただし同紙は、複数の匿名情報筋らの話として、そのような取引は「極めて大規模」で複雑なものとなり、実現しない可能性があるとしている。
Intelは声明で、買収関連のうわさや憶測にはコメントしないと述べた。「それでも、過去30カ月間でMobileyeやAlteraなど重要な買収を実施しており、これらの買収企業を統合し、顧客と株主にとって成果あるものとすることに注力している」(Intel)
米CNETはBroadcomにコメントを求めたが、すぐに返答は得られなかった。
Broadcomは2017年11月、Qualcommに対して1300億ドル(約14兆円)での買収を提案した。 Qualcommは2018年2月、1210億ドル(約13兆円)に修正された買収提案を拒否した。Broadcomはその後、買収提案額を約1170億ドルに引き下げた。対米外国投資委員会(CFIUS)は先週、この敵対的買収が米国の安全保障を脅かす危険性を懸念し、QualcommのBroadcomへの買収提案の調査を要請した。
両社が合併すれば、消費者の家庭やポケットの中にあるさまざまな電子機器に部品を提供する大規模なチップ企業が誕生することになる。大企業1社が、サムスンやAppleなどの大手テクノロジ企業が使用する中核的な部品の主要サプライヤーとなる可能性があり、Intelにとって脅威となる。Intelが主軸としていたPC市場は携帯端末に押されて縮小傾向にある。
Intelは、「iPhone」最新機種に4Gチップを供給するなど、携帯端末市場でも前進しつつあるが、ワイヤレス市場でのQualcommの勢力には依然として及ばない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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