Qualcommはバルセロナで開催中のMobile World Congressで現地時間2月27日、最新のプロセッサファミリ「Snapdragon 700」を発表した。その狙いは、比較的低価格のスマートフォンにも高度な機能を搭載できるようにすることで、特に中国などの地域における採用が期待されている。Snapdragon 700シリーズでは、オンデバイスの(デバイス上での)人工知能(AI)サポート、カメラの改良、デバイスの性能および電力効率の向上が実現する。
Qualcomm Technologiesのモバイル担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、Alex Katouzian氏は声明の中で、「Snapdragon 700シリーズは、消費者が低価格帯の最先端モバイルデバイスに期待するようになった体験をサポートするよう最適化されている」と述べた。
Snapdragon 700プロセッサラインは、Qualcommのマルチコア「AI Engine」を備える。AI Engineは、ミッドレンジ市場向けの旧チップ「Snapdragon 660」に比べて、最大で2倍高速にオンデバイスのAIアプリケーションを処理する。Qualcommによると、Snapdragon 700を採用したスマートフォンは、スローモーションや低光量撮影などプロ仕様のカメラ機能も「多数」提供できるという。
電力効率はSnapdragon 660から最大30%改善し、新プロセッサを搭載するスマートフォンは、15分で最大50%充電するQualcommの「Quick Charge 4+」技術を提供できるようになる。スマートフォンの接続性も改善され、Snapdragon 700は「超高速LTE」やキャリアのWi-Fi機能、Bluetooth 5をサポートする。
Snapdragon 700は2018年前半、顧客企業に向けてサンプル出荷される予定だ。Snapdragon 700搭載デバイスが市場に登場する時期は2018年内とみられるが、Qualcommは具体的な時期を明らかにしなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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