自動車の変化は速く、車の文化や利用形態も急速に変化している。この変化をもっと詳しく知りたいと考えたGoogleは、米国、ドイツ、日本の自動車に関する検索データをまとめ、車の分野で何がトレンドになっているのかを調べた。その結果には、やや驚くべき違いがみられた。
まず説明しなければいけないのは、Googleがこのデータをどのようにまとめたのかということだろう。車に関する自分の検索履歴がチェックされていたとなれば、いい気分にはならないからだ。
Googleはまず自動車に関連する上位の検索ワードを抽出して検索のトレンドを特定し、季節的な影響を取り除くなどして精査した。またYouTubeのデータから、どのようなトレンドが語られているかを分析。さらにこの3カ国で1000人以上の消費者を対象に、これらのトレンドが人々の生活にどのように現れているかを調査した。
調査によれば、米国では犬を車に乗せることに対する関心がとても高い。犬に関連したカーアクセサリ製品の検索数は上昇を続けており、自動車メーカーにとって無視できないトレンドとなっている。最近では、Land RoverとVolvoの両社が、犬の乗車時の安全性を高めるアクセサリ製品を宣伝しているほどだ。具体的に見ると、人々が検索していた言葉は、犬用のカーシートやカーハンモック、カーステップだった。
一方、ドイツでは車に犬を乗せることにそれほど関心が高くない。ドイツの自動車メーカーが自社の車で力を入れているのは、立派な猟犬がカーハンモックに乗れるようにすることではない。では、ドイツで何が検索されているのかと言えば、それはデジタルラジオ放送(DAB)に対応したカーラジオだ。ドイツでは、政府が2010年にDABを放送規格として採用した。それ以来、少しずつDABへの移行が進んでいるが、古いカーラジオではこの新しい規格に対応できない。
最後の調査対象となった日本は、まったく異なる特徴を持つ。この市場を支配しているのは、車内をカスタマイズするカーアクセサリだ。Googleでは、日本の人々が車で過ごす時間が増えるにつれて、カーアクセサリの重要性がますます高まると推測している。結果として、座布団、シートカバー、それに自動車用加湿器(米国在住の筆者はこれが何なのか分からなかった)といった言葉が検索されている。Googleのデータによれば、日本の人々が車内のカスタマイズに関する言葉をオンラインで検索する頻度は、米国人の約2倍に上り、ドイツ人と比べれば約5倍だったという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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