アドビシステムズが開催するワークショップイベント「Design Jimoto Student with Pensea Next Switch in 気仙沼」が、気仙沼市立唐桑中学校で開催された。東北を中心に活動するプロデザイナーと中学2年生がチームを組み、「僕たち・私たちの町ブランドの紙袋をデザインしよう」という、テーマに取り組んだ。
Design Jimotoは、日本全国各地に存在する社会問題をデザインの力で解決することを目的としたワークショップイベントだ。すでに、福岡、奈良、渋谷などで開催している。プロのデザイナーが参加することもあれば、小学生が対象となることもある。
今回、宮城県気仙沼市で開催された「Design Jimoto Student with Pensea Next Switch in 気仙沼」は、タイトルにStudentとあるように中学2年生が中心となったイベントだ。気仙沼在住のデザイナー鈴木歩さん(ペンシーネクストスイッチ代表)と唐桑中学校とアドビシステムズが手を組み、開催された。
地元のデザイナーと4〜5人の生徒が1チームとなり、全8チームでデザインによる問題解決に取り組んだ。
生徒たちには、主題を伝えずに、地元の魅力や好きなものを挙げるように冬休みの宿題を出しており、それらを使って、町ブランドの紙袋制作を行った。
生徒が持ち寄ったイラストをモバイルアプリの「Capture CC」で取り込み、「Illustrator Draw」を使って着色をしたり、ダイレクトにイラストを描いたりする。それらのイラストをデザイナーがレイアウトし、最後にAdobeの新しいソフトウェアである「Dimension CC」を使い、実際に紙袋に貼り付けて、3DCGで表示。これを使って、最後にプレゼンをするという流れだ。
生徒たちが持ち寄った気仙沼の魅力を伝えるイラストは、カツオやサンマ、メカジキ、サメ、椿など、漁港の町をイメージするものが多かった。気仙沼といえば、フカヒレのイメージが強い。カツオやサンマ、椿などは全国区としては、それほど知られていないので、確かに町ブランドとしてのアピールになっている。
他にも、優しさ、温かさなどを挙げている生徒もおり、地元への愛情がうかがえた。
制作時間はわずか1時間30分。イラストを描き、取り込み、デザインし、さらにプレゼンのコメントも考えなくてはならず、プロのクリエイターとしてのスケジュール管理や締め切りを厳守する厳しさも経験。最終的には10分の延長があったものの、どのチームも時間内に完成した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)