アップルは「米国最大の納税者」、さらなる投資策--Appleニュース一気読み

 1月16日〜1月22日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。Appleは1月17日、今後5年間で300億ドル(およそ3兆3000億円)を米国に投資することを発表した。この中には、100億ドル以上のデータセンター建設、先端製造業ファンドを5倍に増額すること、新キャンパスの建設などが含まれる。これらの投資により、今後5年間で米国における雇用を2万人創出するとしている。

トランプ政権が道筋を立てた減税政策

 今回の米国投資策は、トランプ政権が道筋を立てた減税政策にある。トランプ大統領は、公約としていた法人減税と、海外に滞留している資金に対する減税をとりまとめており、Appleはこうした政策に対して「合理的に」判断した結果、とみられる。

 Appleの新キャンパスを含む米国投資の発表と時を同じくして、Amazonも、第二の本社を北米の都市に建設する計画を打ち出し、こちらは5万人の雇用を見込んでいる。今後も、テクノロジ企業の米国投資合戦が続く可能性が高く、トランプ政権とシリコンバレーとの対話の糸口となりそうだ。

 Appleは今回の発表の中で「すでに米国最大の納税者」としており、今後5年間で米国経済全体に対する直接的な貢献は3500億ドル(39兆円)になるとの試算を公開した。今回発表された新たな投資に加え、既存事業の拡大に合わせて、米国内のサプライヤーや製造業者に支払う費用が含まれているが、Apple製品の売上税や従業員への賃金に対する税金は除外された金額だ。

 トランプ大統領は当選前の選挙期間中から「iPhoneを米国内で製造させることが、(製造業の米国回帰政策における)わかりやすいゴールだ」と語ってきた。現在のTim Cook CEOが、Steve Jobsに誘われてIBMから移ってきてまず取り組んだことが、自社工場の整理とアジアの製造委託先企業への移管に端を発するサプライチェーンの構築だった。

 Appleはコストだけでなく、サプライチェーンの問題から、よほど合理的な理由がない限り、iPhoneを米国製造へ移行することは難しいと考えられており、今回の米国投資の発表からその兆候を見出すこともできない。

アップル、米国で投資拡大へ--5年で約3兆円、雇用2万人(1/18)

Siriにニュースの読み上げ機能

 現在ベータテスト中のiOS 11.2.5に、Siriのニュース読み上げ機能が追加された。Siriに「give me the news」(ニュースを教えて)やそれに類することを話しかけると、ユーザーが選択したニュースメディアの最新ポッドキャストを再生してくれる仕組みだ。

 米国版では公共ラジオ「NPR」が標準だが、CNNやWashington Postなどにも変更できるという。iOSには「News」というアプリが備わっており、ユーザーの好みのニュースを読めるが、その機能と連動しているわけではなさそうだ。またApple Musicのラジオ機能とも異なる。

 Appleは間もなくホームスピーカ「HomePod」を発売する予定だ。Amazon EchoやGoogleアシスタントでは、ニュースの読み上げ機能はよく使われる機能の1つになっており、Siriもこれに追随する形で機能追加したものと考えられる。

アップル、「Siri」にニュースのポッドキャスト再生機能を追加(1/18)

その他

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