サイバーエージェントは1月23日、小学生向けのオンラインプログラミング学習サービス「QUREO(キュレオ)」を2月19日から提供すると発表した。同日より事前受付を開始する。料金は、個人が月額1240円から、塾などの法人は生徒の学習管理機能がついて生徒1人あたり月額4000円(最低10人から)。
QUREOは、小学生を対象としたオンラインでプログラミングを学べるサービス。画面上のブロックを組み合わせるビジュアルプログラミングツール「Scratch(スクラッチ)」をベースにした、300以上のレッスンを通じて、ループや乱数、変数など約50項目のプログラミングの基礎を効果的に学べることが特徴だ。
テキスト入力が必要ないマウス操作を中心にすることで、子どもでも取り組みやすい設計にしているほか、カリキュラム全体にゲーム性やストーリー性を持たせ、次々に登場するさまざまなキャラクターとともにステージをクリアしていくことで、楽しみながら自発的に学習を継続できるという。
日本では、2020年からすべての小学校においてプログラミング教育が必須化することが決まり、急速に関心が高まっている。その一方で、子どもにプログラミングを教えるための優れた教材や指導者が不足しているほか、都市部と地方における教育機会格差などが課題になっていると、CA Tech Kids代表取締役社長の上野朝大氏は指摘する。
サイバーエージェントグループのプログラミング教育会社であるCA Tech Kidsは、2013年からプログラミングスクール「Tech Kids School」を運営しており、これまで4年間にわたり、延べ約3万人の子どもにプログラミング教育を提供してきた。現在はリアルの教室を全国8カ所に展開しているが、より多くの子どもにプログラミングを学ぶ機会を提供するためにQUREOを開発したという。また、同サービスによって教材や指導者が足りないという課題も解決できると上野氏は自信を見せる。
「この2〜3年でプログラミング教育への関心は高まり教室やサービスも増えているが、質がそこまで高くないことに問題意識がある。QUREOによって、(プログラミング教育市場を)次のフェーズに移行させるための一石を投じたい」(上野氏)。
QUREOは、CA Tech Kidsと、同じくサイバーエージェントグループのゲーム事業会社であるアプリボットによる共同事業となっている。CA Tech Kidsの教育ノウハウに加えて、アプリボットが強みとするゲーム開発力やサービス設計力を生かすことで、楽しみながら学べる教育サービスに仕上げたという。
個人向けにはオンラインで提供するほか、リアルの教室であるTech Kids SchoolでもQUREOの授業を試験的に実施する予定だという。法人向けは、主にプログラミング教育を開講したい学習塾や、すでにプログラミング授業を提供しているが、自前で教材を用意しきれないスクールなどをターゲットにしているという。受講生の学習進度や成績を管理する機能を提供するほか、CA Tech Kidsによる指導者養成研修なども実施する予定。なお、希望があれば学校にも提供するとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス