米国時間1月9日、Wynn Las Vegasホテルの豪華なスイートルームで、Googleアシスタントの製品管理担当ディレクターを務めるGummi Hafsteinsson氏は、Googleアシスタントを搭載する2台の新しいスマートディスプレイのそばに座った。これらのディスプレイは、本質的にタッチスクリーンが内蔵されたスマートスピーカである。Googleはソニー、サムスン傘下のJBL、LG、Lenovoと共同でそうしたディスプレイを4機種開発し、1月8日、CESでそれらが発表された。
Hafsteinsson氏によると、非常に多くの企業が音声アシスタントを自社製品に組み込もうとしているので、GoogleはCESに出展して(これまでCESで公の場に姿を現すことを避けてきたものの)、拡大するGoogleアシスタントエコシステムへの支持を示したいと考えたという。
「われわれがすべてのパートナーと共にここにいるのは、全体像、つまりGoogleアシスタントのエコシステムについて語るためである。(中略)ユーザーが自分の望む選択肢を手に入れられるように、ユーザーが納得のいく方法で行うことが狙いだ」(同氏)
2018年、GoogleはGoogleアシスタントの会話能力を高めて使いやすくし、機能も強化するほか、パートナー各社の力を借りて、同アシスタントをよりユビキタスに近い状態にする予定だ、とHafsteinsson氏は語る。
Hafsteinsson氏はスマートディスプレイの1台に向かってジェスチャーをしながら、「われわれが2018年に行おうとしているのは、体験を複雑化することなく、より豊かにすることだ」と述べた。
1月10日、CES会場のSands Expo and Convention Centerで、AmazonのRabuchin氏は2018年に向けて、同様の戦略を語った。
Amazonが会場に設けた大きなプライベート会議スペースの一角で、同氏は、「Alexaがユーザーと常に一緒にいるような状態にしたい」と話す(このスペースには、Alexa搭載デバイスがいくつも並べられたガラスディスプレイが複数設置されていた)。
Amazonはその目標に少しずつ近づいている。Rabuchin氏によると、Alexaは現在、1200のブランドの4000種類以上のスマートホームデバイスに統合されており、利用可能なAlexaスキル(Amazonのいわゆる音声アプリに相当するもの)も3万種類を超えているという。さらに、Alexaによる経済効果も好調な兆しを示しており、一部のAlexa開発者は、Amazonが最も人気の高いスキルに支払う報酬によって、「6桁(10万ドル)以上」の収入を得ている、と同氏は言い添えた。
Rabuchin氏は、ユーザーの生活のより多くの場面でAlexaを利用できるようにするためには越えなければならないハードルがあることを認めたが、同社はさまざまな場面でAlexaの利便性を高める方法を検討していると語った。Alexaが自動車の中で行うことは、PCやオフィススペースで行うことと全く同じにはならない。
近いうちに変わることがないのはAmazonの広告ポリシーだ、とRabuchin氏は言う。同社の広告ポリシーでは、Alexaでの広告が厳しく制限されている。同氏は、AmazonがAlexaデバイス上での広告配信の拡大についてブランド各社と話し合っているとした1月の報道を否定した。
「当社の広告ポリシーに変更は一切ない。この数週間の間に、複数のメディアで、われわれが広告配信を拡大するとのニュースが報じられた。それらの報道は事実と異なる」(同氏)
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