アマゾン、販売価格より高い「参考価格」を不当表示--消費者庁が措置命令

 消費者庁は12月27日、Amazon.co.jpで販売する「クリアホルダー」「ブレーキフルード」「甘酒」について、景品表示法に違反する行為が認められたことから、同法第7条第1項の規定に基づき、アマゾンジャパンに対し措置命令を行ったと発表した。実際の販売価格を上回る「参考価格」を併記することで、あたかも販売価格が安いかのように表示していたという。

 参考価格について、クリアホルダー3製品は、製造事業者が社内での商品管理上便宜的に定めた価格であり、一般消費者への提示を目的としていないものだったという。また、ブレーキフルードについては、製造事業者が設定したメーカー希望小売価格よりも高く任意に設定された価格だった。甘酒についても、製造事業者が設定したメーカー希望小売価格よりも高い、甘酒6本分のメーカー希望小売価格に基づく価格だったという。

 消費者庁は、それぞれの対象商品の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であると指摘。景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底するとともに、再発防止策を講じてこれを従業員に周知すること、また今後は同様の表示を行わないことを命令した。

【追記:2018年1月4日15時】 消費者庁の発表に対し、アマゾンジャパンは「当社は本件について消費者庁に全面的に協力して参りました。この度の同庁による措置命令については、当社と見解の相違がありますので、当社は命令書の内容を慎重に検討して対応を決定いたします」とコメントした。

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