古い「iPhone」の性能を意図的に抑える場合があることを認め、物議を醸しているAppleが提訴された。
原告は、劣化したバッテリに見られる問題に対処するために、一部の旧型iPhoneの性能をソフトウェアアップデートで制限するのは、不正に最新モデルへのアップグレードを促すこと狙った行為だと主張している。
Appleにコメントを求めたが、返答は得られていない。
新型モデルが発売されると、所有している旧型iPhoneが遅くなるようだとの消費者からの苦情は数年前からあったが、Appleは米国時間12月20日、特定の状況下で一部の旧型iPhoneの性能を実際に抑えていることを公表した。
21日、イリノイ州北部地区連邦地方裁判所で訴えを起こした5名は、「iPhoneの所有者らに、不正にAppleの最新モデルを購入させる」手段として、「iOS」のアップデートで意図的に性能を抑えたと主張しているという。イリノイ州ロンバードを拠点とするAtlas Consumer LawのJames Vlahakis弁護士が明らかにした。
同日、このほかにも2件の訴訟がカリフォルニア州中部地区とカリフォルニア州北部地区の連邦地方裁判所で起こされた。いずれも概ね同じ内容で、AppleはiPhoneの最新モデルへのアップグレードを促すことを目的に、故意にバッテリの問題について消費者を惑わせたとしている。
上記3件の訴訟の原告によると、「iPhone 5」「iPhone 6」「iPhone 7」などでアップデートによって性能が低下したという。
Appleが先週明らかにした声明では、iPhone 5は含まれていなかった。Appleによると、この措置は「iPhone 6」「iPhone 6s」「iPhone SE」などに適用され、2017年に「iPhone 7」と「iPhone 7 Plus」に対象が拡大されたという。将来的には他のApple製品にも適用される予定だとAppleは述べていた。また、バッテリ関連の性能を抑える目的は、「顧客に最高のエクスペリエンスを提供すること」だとしていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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