Preferred Networksは12月11日、博報堂DYホールディングス、日立製作所、みずほ銀行、三井物産を引受先とした第三者割当増資を実施した。
それぞれ約5億円を引き受けるほか、2015年6月に協業を開始し、同年8月に資本提携をしたファナックも約5億円分の株式を追加で取得する。これにより、調達額は合計20億円を超え、2017年8月に発表したトヨタ自動車による約105億円の追加出資から続く一連の資金調達が完了したという。
同社は、IoTにフォーカスした深層学習技術のビジネス活用を目的に、2014年3月に創業。デバイスが生み出す膨大なデータを、ネットワークのエッジで分散協調的に処理する「エッジヘビーコンピューティング」を提唱し、オープンソースの深層学習フレームワーク「Chainer」を開発・提供する。
大型出資を発表したトヨタ自動車に加え、ファナック、国立がん研究センタなどの組織と協業。交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケアの3つの重点事業領域を中心に、さまざまな分野でイノベーションの実現を目指している。
今回の資金調達により、財務基盤の強化、計算環境の拡充、人材の確保をすすめるほか、中長期的な発展を見据え、出資各社とそれぞれの分野で協業する。今後、重点領域に加え、より幅広い分野においてイノベーションを実現し、さらなる企業価値の向上を目指すという。
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