Qualcommは米国時間12月6日、同社の次世代モバイルプロセッサ「Snapdragon 845」の詳細を発表した。同プロセッサは、2018年の各種ハイエンド主力スマートフォンに搭載される予定だ。
Qualcommはハワイで開催した2回目となる同社の年次イベント「Snapdragon Tech Summit」で、新機能として4K HDR動画のキャプチャ、バッテリ持続時間の延長、人工知能(AI)処理の向上を挙げた。
Qualcommによると、Snapdragon 845は、「Snapdragon X20 LTE」モデム、Wi-Fi、「Hexagon 685」DSP、「Aqstic Audio」、「Adreno 630」GPU、「Spectra 280」画像信号処理、「Kryo 385」CPU、ハードウェアベースのセキュリティ、メモリで構成されるという。これにより、「Snapdragon 835」と比べてグラフィックス処理は30%高速になり、電力効率は30%向上し、ディスプレイスループットは2.5倍高速になるとしている。
Hexagon 685 DSPによって機械学習やAIの機能が高速になるほか、Aqstic Audioとの組み合わせにより、「Ok、Google」といったウェイクワードの認識能力が向上するという。
Snapdragon 845のカメラ機能には、「Ultra HD Premium」のビデオキャプチャ、ディープポートレートモード、マルチフレームノイズ除去、ビデオ消費電力の30%削減、深度に基づく顔認識、高度な手ぶれ補正、選択式モーションキャプチャなどがある。Spectra ISPによって虹彩認識がネイティブにサポートされ、サングラスをかけたままでも認証が可能だという。
またSnapdragon 845には機械学習が搭載されており、「iPhone X」などのスマートフォンにはカメラが2つ搭載されているが、ユーザーは1つのカメラだけを使用して写真にぼかしを入れることができる。Qualcommはイベントで、AIソフトウェア、ハードウェア、サービスの総売上高は2025年までに1600億ドルに達する見込みだと述べた。
サムスンの10nmプロセスで製造される8コアチップのSnapdragon 845は、2018年初頭から各種端末に搭載される予定だとQualcommは述べた。中国スマートフォン大手の小米科技(シャオミ)が既に、提携先として同社の新端末「Mi 7」にこれを搭載することを表明している。発売に関するそれ以外の具体的な情報は公表されなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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