AppleとQualcomm Technologiesの法廷闘争で、懐かしい名前が登場した。
Appleは、QualcommがAppleのバッテリ管理技術を「Snapdragon」プロセッサに違法に採用し、Appleと競合するスマートフォンに供給したと主張してQualcommを逆提訴したが、その日のうちに、今度はQualcommが、さらに16件の特許についてAppleを訴える3件の訴状を新たに提出した。この訴状には、「iPhone X」の販売差し止めを求める主張も含まれている。
Qualcommは訴状の中で、過去の製品を持ち出してきた。それは「Palm Pre」だ。
Qualcommは2014年にPalmから、「webOS」およびユーザーインターフェースに関する技術を含む数件の特許を購入したという。2009年の発売時に「iPhoneキラー」と呼ばれたPalm Preは、結局のところ当初の大きな期待に応えることなく終わったが、Qualcommはこのほど同製品をAppleに対抗する武器としてよみがえらせた。
この対立の中心にあるのは、AppleがQualcommに支払うべき技術ライセンス料の金額をめぐる見解の相違だ。Appleは料金について、iPhoneに搭載するQualcomm製モデムの割合に基づくべきだと考えているが、QualcommはiPhone全体の価格に基づいて割合を決めるべきだと考えている。
Qualcommは、スワイプでアプリのウィンドウを切り替える機能を備えた新型のiPhone Xについて、Palm Preで採用されていたインターフェースを模倣したと主張している。Qualcommは、iOSをPalm Preの「カードベースのマルチタスキングシステム」と比較したテクノロジ関連サイトThe VergeおよびTechCrunchの解説記事を引証している。
Palmの特許はその他に、画面をタッチしてカメラをオートフォーカスできる機能、簡素化された単一の電源ボタン、テキストメッセージで電話に出られる機能に関するものがある。
この新たな訴状は、AppleがQualcommのモデムだけではなく他の技術も利用しており、iPhoneの他の特徴にQualcommによるイノベーションが役立っているという、Qualcommの主張を後押しするものとなっている。
Qualcommは、訴状の内容を超えるコメントは控えるとした。
Appleの広報担当者は、自社の反訴の内容を超えるコメントは控えるとした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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