クラウドソーシング事業を展開するランサーズは11月14日、エンジニアやデザイナーを中心としたIT系フリーランスの独立・起業を支援するサービス「PROsheet」を提供するパラフトを完全子会社化したことを発表した。買収額は非公開。
同社では、テクノロジを活用して個人スキルと仕事を効率的にマッチングすることで、生産性を向上させる成長戦略「Open Talent Platform」構想を4月から掲げている。この第1弾として、位置情報を活用した総合型スキルシェアリングサービス「pook(プック)」を7月に、優秀なエンジニアと高額な仕事をマッチングするサービス「Lancers Top」を10月に開始している。
一方のパラフトは、IT系フリーランスの複業・起業支援事業を展開。フリーランスのITエンジニア・デザイナー・マーケターを対象とするPROsheetには、現在1万2000人を超えるIT人材が登録しており、週2日からの仕事を紹介しているという。ランサーズでは、IT人材不足の解消や、増え続ける広義のフリーランスの活躍推進を目的に、パラフトを子会社化したと説明する。
「どちらもフリーランス第一主義で、ビジョンやカルチャーも一致している。ランサーズはアウトソースしたい企業と新たな働き方をしたい個人を、パラフトはノウハウと仕組みを持っている。以前から(パラフトを)ベンチマークしており、Lancers Topを展開するタイミングでご一緒できないかという話になった」ーー。ランサーズ代表取締役社長の秋好陽介氏は、子会社化の経緯をこのように語る。
両者は11月から営業連携やサービス連携を進めるとしているが、最も期待するシナジーはデータベース連携だという。「パラレルキャリアをしたい個人がランサーズには多く、我々だけではまだまだすべての方にお仕事を提供できない。逆にLancers Topのような、企業に直接フリーランスが常駐するタイプの仕事はパラフトのほうが強い」(秋好氏)。
なお、今回の子会社化にともなうパラフトの経営陣の変更はなく、グループ企業として共に事業を展開するとしている。また秋好氏は、今後もビジョンが一致する事業者があれば、グループ化する可能性はあると語った。
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