前編に続き、現時点での「iPhone X」レビューをお届けする。
ホームボタンに代わって導入された、上にスワイプするという操作には、だんだん慣れてきた。妙な話だが、本当だ。要するに、使い終わったアプリをフリックで終了するときの操作感に近いのだ。不思議な満足感が得られる。どちらかと言うと、「ホームに戻る」というより、「これは片付いた」という感覚になる。アニメーション効果も変わった。フリックでアプリを無限の彼方へ振り払っているかのように感じられる。
片手での操作はまだ好きになれないが、慣れる過程を楽しんでいる。
片手で画面の上部にあるコンテンツを操作したいときには、簡易アクセスが使える。「iPhone」画面の上半分の部分を下方に移動させ、親指で届くようにする機能だ(「設定」内の「一般」の「アクセシビリティ」でオン/オフを切り替えられる)。これまでは、ホームボタンのダブルタップで動作したが、「iPhone X」では、画面の下部で下にスワイプする(もしくは画面下部で上下に素早くスワイプする)ようになった。だが実際には、両手を使ってさえ、筆者はこの操作がうまくできない。「コントロールセンター」を表示する(画面右上から下にスワイプ)ときに、簡易アクセスを使えれば指が届いて便利なはずなのだが、この微妙な操作を習得できていないのだ。
ハロウィンの日に子どもたちと出かけ、iPhone Xの望遠レンズを使って夕暮れ時に撮影してみた。疲れ切って夜はぐっすり眠ってしまった。
だが、新しく望遠カメラにも搭載された光学式手ぶれ補正の機能を楽しむことができた。まだ、時々ぶれることもあったが、2倍ズームの写真がようやく広角撮影の写真と遜色なくなったように思う。結果的に、ズームは強力になったようだ。
Empire State telephoto #iPhoneX pic.twitter.com/KG2qoULunU
— Scott Stein (@jetscott) 2017年11月1日
それから、自撮りが断然面白くなった。前面カメラの「ポートレートモード」は、1人の人物だけを選んでフォーカスを合わせる傾向があるが、寄り添えば2人でもまとめてフォーカスを合わせてくれることが分かった。あるいは、ポートレートモードを完全にオフにすることもできる。また、背景があまりに遠すぎると、前面カメラのポートレートモードは機能しない。筆者の経験から言うと、ほとんどの場合、中景に何かが必要で、それがないと自動的にただの自撮り写真になってしまう。
フラッシュの機能も向上したことは知っているが、筆者は使用していない。
枕元に置いたiPhone Xの光で目を覚ました。暗がりで手に取ってから、にわかに思い出す。そういえば、ディスプレイはOLEDだった。
First real night of sleep since Monday, waking up with iPhone X in morning. OLED in dark looks really nice. pic.twitter.com/6PM6WshIPc
— Scott Stein (@jetscott) 2017年11月1日
OLED搭載のスマートフォンは、これまでにもいろいろ使ったことがある(特に、「Galaxy Note8」などのサムスン製品)。「iPhone 8 Plus」のディスプレイも、普段見ている分には、iPhone Xと同じくらいきれいに見えると思っていた。だが、暗がりになると、明らかにiPhone Xの方が画像の鮮明さで差をつけている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス