自分の給与が他者と比べてどの程度のものなのかを、匿名で調べることができるオンラインツール。世界3万以上の企業、10万以上の職種、200以上のロケーションの情報がベースになっている。比較するには、契約社員/正社員、企業名、産業、職種、職歴、役職などの個人データを、給与額とともにインプットするだけ。同職種の他者、勤務先がある都市内の他企業、同じ経営者の他職種などと比べ、多角的に給与を比較分析してくれる。こうした情報は、昇給についての話し合いや、新たな職場で報酬を交渉する際に便利だ。
比べられるのは給与だけではなく、現在の雇用主や企業文化も同じ。トップがリーダーシップを発揮しているか、周辺社会への貢献といった企業文化を育んでいるかなど、自社のことをより深く知るのに役立つ。給与が公正か、籍を置く企業の社風が自らの価値観と合致しているかどうかを確認できれば、自分に合った職場を追求する際の参考になる。
本人の手を煩わせることなく、従業員の精神疲労を管理するソフト。各人の疲れの状態や、ストレスなどの関連症状を発見し、リアルタイムで分析・報告する。そして必要があれば、休憩を取るよう注意を促すなど、さまざまなアドバイスを与える。これは従業員の健康や生活の質、各人の生産性、さらには企業全体の生産性を向上するのに役立つ。
たとえば、キーボードを打つ速度やタッチの具合、タイプミスといったコンピュータの使い方、動かす速度といったマウスの使い方などが、疲れているかどうか、また疲れの度合いを判断する指標としてデータ収集される。各従業員の疲労時、過労時の行動パターンを把握し、プロフィールを構築。一旦構築すると、従業員が疲労している際の兆候を読み取り、米空軍医航空医学校の精神疲労評価スケールに沿った7つのレベルに分けられる。各人のデータ計測は、その後も引き続き行われる。現在このシステムは特許申請中だ。
デロイトが有する人材マネジメントに特化した ソリューションプロバイダであり、シンクタンクでもあるバーシン・バイ・デロイトが10月に発表した報告書によれば、ベンチャーキャピタリストによる2014年からのHRテックへの投資額は、55億USドル(約6265億円)を超えているそうだ。HRソフトウェア開発業者は、移り変わりつつある企業のニーズに応えるべく、次々に新商品を市場に送り出している。HRテック市場は、現在投資家が熱い視線を送る、最もホットなマーケットといえるだろう。
(編集協力:Livit 岡徳之)
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