5.8インチのスクリーンは、iPhone史上最も大きいサイズだ。iPhone Xは、これまでのすべてのiPhoneに搭載されていたLED/LCDの代わりにOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイを採用した初めてのApple製携帯端末でもある。OLEDスクリーンはエネルギー効率に優れているだけでなく、LCDをはるかに上回るコントラストや、本当の濃い黒色も再現する。OLEDスクリーン上の黒色は、LCDスクリーンの灰色がかった黒色とは別物である。
最初に使ったときから、この大型スクリーンは素晴らしいと感じた。筆者はiPhoneのスクリーンがもっと大きければいいのに、とずっと思ってきたが、iPhone Xのスクリーンは本体前面をほぼ完全に覆っている。画質は過去のiPhoneと比較して一目で違いが分かるほど向上したわけではないが、このことは、Appleのこれまでの「True Tone」ディスプレイがいかに高画質だったかを証明している。この大型スクリーンは、より現代風で没入的な印象をiPhone Xに与えている。
iPhone Xのスクリーンを、他のiPhoneや他社のOLEDスマートフォン(サムスンの「Galaxy」モデルなど)と比較するには、もっと時間が必要だ。
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— Scott Stein (@jetscott) 2017年10月31日
とはいえ、筆者はディスプレイのいくつかの独特な点が気になった。確かに、前面カメラが配置されている部分では、スクリーンの上部が一部切り取られている。しかし、iPhone Xは、単にiPhone Plusモデルのディスプレイを4.7インチのiPhoneの筐体に詰め込んだだけのものではない。iPhone Xのディスプレイは最近のiPhoneより縦長である(本体を横向きにした場合は横長)。そのため、視聴する動画によっては、動画を画面内に適切に収めるためにレターボックス(上下の黒い帯)やピラーボックス(左右の黒い帯)が表示され、実質的なディスプレイの面積がiPhone 8 Plusより若干小さくなってしまう。
また、ディスプレイの四隅が丸みを帯びているので、画像や映像をスクリーンいっぱいに拡大すると、その一部が切り落とされてしまう。
もう1つお伝えしたいのは、上部の切り込みとその両側の部分は邪魔にはならず、おまけのスペースのように感じられるようになったことだ。ほとんどのアプリはこのスペースを使用しない。ここには、キャリアやWi-Fiのマーク、バッテリの残量などが表示されるので、そうした情報がディスプレイに埋もれずにすむ。
現行のアプリの多くは、まだiPhone X向けに最適化されていない。これらの旧式のアプリは、「iPhone 8」で開いたときと同じように表示されるので、iPhone Xのスクリーンには使用されないスペースが多く残る。今後、一部のアプリでこの問題が解決されていくことは間違いないだろう。しかし、アプリが最適化されるまで、あるいは最適化されない限り、iPhone Xで増えたスクリーンのスペースはユーザーのニーズを満たしてくれないかもしれない、ということを思い知らされる。
後編に続く。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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