筆者は少なくとも5人の同僚に顔認証を試してもらった。どの同僚の顔も、筆者のiPhone Xのロックを解除することはできなかったが、彼らの顔は筆者とは全く似ていない。24インチモニタに表示した自分の大きなカラー顔写真でロックを解除しようとしてみたが、それもiPhone Xに顔として認識されなかった。「TrueDepth」カメラは顔の凹凸を認識して、ユーザーを識別する。
Face IDは、iPhone Xの画面の光だけで照らされたほぼ真っ暗の部屋でも、完璧に機能した(Face IDは赤外線を使用する)。とはいえ、Face IDの限界を探るために、われわれはもっと多くのテストをこなさなければならないだろう。デフォルトの状態だと、iPhone Xはユーザーが目を開けてディスプレイに「注意」を向けることを要求するので、例えば寝ている間などに無断でロックを解除することはできない。この「注意知覚機能」は設定で無効にすることもできる。
設計上、iPhone Xをちらっと見ただけではホーム画面にアクセスすることはできない。ユーザーは自分の顔で認証を行った後、指で上にスワイプして、アプリにアクセスする必要がある。このスワイプが必要なせいで、Face IDの即時性が犠牲になっているだけでなく、ユーザーは何をするにしても、まず手を使わなければならない。iPhone Xに素早くアクセスするための機能は、筆者が期待したほど高速ではなかった。
筆者はかなり気合いを入れて顔認識のテストに挑んだ。髪を切り、ひげをさまざまな形に剃った後、完全に剃り落とした。サングラスや他のメガネもかけて試してみた。帽子やマフラーも着用した。それから、仮装レベルまで飛躍し、現実世界ではまず筆者がしないような、カツラや偽の口ひげ、スチームパンク風ゴーグルなどを顔につけて試してみた。
これらは決して最終結果ではないが、これまでの結論を言うと、「現実世界で起こりうる状態」のテストのほとんどで、Face IDは正常に機能し、筆者の予想以上に柔軟であることを示した。Face IDは筆者がサングラスをかけても認識した。マフラーには少し手を焼いたが、マフラーが口元を覆っており、顔を識別する重要なパーツが隠れていることを考えれば、それも当然だ。すべてのテストで、Face IDはサムスンの「Galaxy Note8」の顔認証機能よりはるかに良好に機能した。ただし、サムスンは簡単な代替手段として、指紋リーダーも残している。
Face IDの認証で失敗が続くと、パスコードの再入力を求められる。Touch IDを使ったことのある人なら、濡れた指でiPhoneを使おうとしたときのことを思い出すはずだ。
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