Googleの親会社であるAlphabetは、高高度を飛行する気球を利用してインターネット接続を提供する「Project Loon」で、約1カ月前にハリケーン「マリア」の甚大な被害を受けたプエルトリコの人々を支援したいと考えている。
Alphabetは米国時間10月20日、限定的なインターネット接続を人々に提供するために、Project Loonプログラムによる気球の一部をプエルトリコに配備したと発表した。これにより、一部の人々がLTE対応携帯端末でテキストメッセージの送信や、オンラインの情報へのアクセスといった基本的な操作を行えるようになる。
気球の配備にあたり、AlphabetはAT&Tと協力した。また、プエルトリコ政府や、米連邦通信委員会(FCC)、米連邦航空局(FAA)、米連邦緊急事態管理庁(FEMA)とも連携している。
Loonが災害支援活動の一環として試用されるのは、これが2度目だ。Alphabetは2017年に入って、ペルーの洪水に見舞われた地域に気球を送り込んだ。FCCは9月、Loonによってプエルトリコの緊急セルラーサービスを提供するという申し出を承認した。
しかし、Alphabetは20日、Loonはまだ新しく予測不能な部分もあることを強調した。
Project Loonを統括するAlistair Westgarth氏は、「Project Loonはまだ実験的な技術であり、どれだけ適切に機能するかはわれわれにも確証がない」とブログに記した。「しかしこれによって、想像を絶するこの困難な時期を乗り越えるために必要な情報と通信機能を人々に提供するのを支援できればよいと思っている」(Westgarth氏)
この地域の風向の変化をより明確に把握することが課題の1つだと、Westgarth氏は述べた。
Alphabetは、「有効である限り、また可能である限り」気球をこの島の上に飛ばし続けるつもりだと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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