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不動産投資とクラウドファンディングの相乗効果--ロードスターキャピタルの強み

加納恵 (編集部)2017年10月25日 10時00分
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 不動産特化型のクラウドファンディング「OwnersBook(オーナーズブック)」を手がけるロードスターキャピタルが、9月28日に東証マザーズに上場を果たした。OwnersBookは最低投資額が1万円と少額投資が可能で、アプリにも対応する手軽さも特徴。現在は約2億円の案件が募集開始から5時間弱で完了してしまうほどの人気ぶりだ。

 従来型の自己投資事業やアセットマネジメント事業を運営する一方、いち早くクラウドファンディングという新機軸を打ち立て、個人向け不動産投資インフラの整備に取り組むロードスターキャピタル代表取締役社長の岩野達志氏に、不動産テック企業ならではの強みや、各事業における相乗効果について聞いた。


ロードスターキャピタル代表取締役社長の岩野達志氏

クラウドファンディングは10戦10勝が目標、選りすぐりの案件だけを扱う

――対外的にはOwnersBookが注目を集めていますが、実際の事業領域というのは。

 不動産投資領域とフィンテック領域の2つの柱を持っていて、不動産投資領域では自己資金を用いた不動産投資(コーポレートファンディング)、アセットマネジメント、仲介・コンサルティングの3つの事業を展開しています。フィンテック領域ではOwnersBookと、不動産価値査定プログラム「AI-Checker」を展開しています。

――事業基盤はコーポレートファンディング領域が担っている のでしょうか。

 そうですね。現時点ではコーポレートファンディング事業が収益基盤となっています。クラウドファンディングは通常、収益化までの期間が3~5年程度と言われています。その中で収益を上げようとすると事業者はリスクの高い案件を拾っていかなければいけませんが、そのリスクは個人が背負うことになります。自社の実績を出すために無理をして成長するというのは、私たちから見ると危険なビジネスです。

 それよりも、別の収益基盤を整えて、クラウドファンディングでは選りすぐりの案件だけを取り扱う。その中で成長を遂げていくのが、私たちの考えるクラウドファンディングのイメージです。ロードスターキャピタルではコーポレートファンディング事業で安定的な財務基盤を確保できていますから、クラウドファンディング事業では無理をせず、投資家のリスクを極小化できるような運営ができます。こうして信頼性や安心感を高め、クラウドファンディング事業をしっかり育てていきたいと考えています。

 リスクが小さい案件は利回りも低くなるので、OwnersBookは同業他社に比べて利回りが低い、また案件が少ない、などと言われることもありましたが、だんだんと知名度も上がり、理念の合った方がリピートしはじめています。直近は、数千万の案件であれば5~10分、2億円弱のものでも5時間かからずに満額完了するようになり、さらに少しずつ案件の規模を大きくしている段階です。

――1口1万円からの少額投資も特徴の1つだと思いますが、実際の投資金額は。

 初回は10万円以下から始め、慣れていくと50万~100万円と金額が増えていくケースが多いですね。会員数も順調に増加しています。将来的にファンディングのパワーがついていくという意味では会員数の増加は非常に大事です。

 ただ、会員の獲得については、ユーザー数そのものよりもOwnersBookの中身をきちんと理解してもらうことが重要だと思っています。現在の会員の方も興味を持ってご自分なりの研究をした上で入会される方が多く、知識や考え方がしっかりされています。また口コミで入会される方もいらっしゃいます。OwnersBookの案件数や累積投資額等の増加スピードは、ほかのサービスに比べるとゆっくりかもしれません。ただ、このピッチで成長していけば、今まで数千万円だった募集総額も数億円になり、やがて数十億円になっていくかもしれない。あせらず、きちんと私たちがすべきことをやりながら成長させていきたいと考えています。

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