メルカリは10月12日、フリマアプリ「メルカリ」において、これまでの売上金の振込申請時に加えて、新たに初回の出品時に住所・氏名・生年月日の登録を必須化すると発表した。2017年内に導入予定で、メルカリにおける違法・規約違反行為への抑止力強化の一環として実施する。
同社では、従来よりアカウント作成時の電話番号認証や、売上金の振込申請時の口座情報確認など、複数のポイントで出品者の確認をするとともに、250名以上のカスタマーサポートが365日24時間体制で、出品商品や取引内容をモニタリングしていたと説明。違反商品の削除や不正取引の排除、違反者の利用制限など、不正行為の撲滅に向けて取り組んできたとしている。
今後さらに安心・安全な利用環境を提供するため、初回出品時における本人確認の必須化および、売上金振込口座との照合を2017年内に導入するという。原則として、登録した氏名と売上金の振込口座が一致しない限り、売上金を引き出せないようにする(家族名義の口座や婚姻などによる改姓などの場合を除く)ことで、盗品などの不正出品を防止する。また、不正利用者のモニタリングや、警察・捜査機関への捜査協力の際に活用するという。
従来より行っている警察・捜査機関との連携も、さらに強化する。これまでの実績として、都道府県警との定期的な情報共有や情報照会依頼に対する捜査協力、パトロールなどで発見した違法行為の通報といった連携により、水戸市の男性ら3人が盗んだとみられる硬式ボールをメルカリで販売していた事案をはじめ、犯人の特定・逮捕に繋がるなど、一定の成果を挙げていると同社では説明する。
これらの取り組みに加え、過去に発生した違反行為を分析し、人工知能(AI)など新技術を用いて不正の検知に活用する対応をすでに一部開始しているほか、盗品であると警察の確証が得られた商品については、盗難にあった被害者に対して損害額の補填を行う仕組みを今後検討するとしている。
ユーザー向けの利用ガイドも同日改定され、内容を充実させるとともに、禁止出品物と禁止行為についてより分かりやすい形で説明。知らずに違法・規約違反行為を行ってしまっていたというようなことがないよう啓発に努めるという。
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