アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府が、ドローンタクシーの初めてのテスト飛行を実施した。これは操縦士のいない航空旅客輸送サービスのテストで、ドローンは上空200mを5分間にわたって旋回した。
このドローンタクシーは、ドイツの企業Volocopterが設計したものだ。2人乗りのヘリコプターのような機体の上に、18基のプロペラがリング状に装着され、最長でおよそ30分間飛行できるように設計されている。
また、このドローンは、バックアップ用バッテリとローター、それに飛行中のトラブルに備えた2基のパラシュートを搭載している。今後は「Voloport」と呼ばれる、乗客向けの離着陸場も建設される予定だ。
今回のテスト飛行は、ドバイのSheikh Hamdan bin Mohammed皇太子のために開催されたセレモニーの一環として行われたものだ。テスト飛行のあと、Volocopterの最高経営責任者(CEO)を務めるFlorian Reuter氏は、この空飛ぶタクシーを5年以内に実用化する計画を明らかにしている。
「これが実現すれば、ユーザーはスマートフォン上のアプリを使って、Volocopterを最寄りのVoloportに呼び出せるようになる。すると、Volocopterが自動操縦で飛んで来てユーザーを乗せ、目的地まで連れて行く」とReuter氏は語った。
「GPSの位置追跡機能を使って飛行できる機能は、現時点ですでに備えている。今後は完全な認識能力を実現し、飛行中に遭遇する未知の障害物にも対処できるようにする予定だ」(Reuter氏)
ドバイ政府は2月の時点で、自律型ドローン旅客機の運行を2017年7月までに開始する計画を明らかにしていた。
ドバイ政府道路交通庁の責任者であるMattar al-Tayer氏は当時、中国製ドローン「EHang 184」がドバイの超高層ホテル「ブルジュ・アル・アラブ」の上空をテスト飛行したと述べていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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